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龍と花
五十嵐家Jrの事情

「あ・・・ ごめ、なしゃ」
「いいよ、大丈夫」
「もー」

俺の前に二人が座り、三人で仲良く浸かった
そのため周りはすっからかんで、あと20人は入れそうだ・・・

「そろそろ上がる?」

龍郎君の顔がほんのり赤色に染まっていた

「そうしましょうか」
「えー!もう?!まだお兄ちゃんといるの!」
「龍郎、我儘言わないの」

駄々をこねる龍郎君を龍征君が宥め、三人で風呂から出る

「気持ち良かったね」
「うん!」
「はい」

ちなみに白木さんに着せてもらっただけでは着物の着方を覚えられるわけもなく、龍征君に手伝ってもらった
情けない…………今度ちゃんと教えてもらおう!

三人で手を繋いで廊下を歩く

「そういえば、二人のお母さん達は?」
「龍郎のご両親はこの家に居ますが、今は仕事中です」

答えたのは龍征君。・・・・ん?

「龍郎君・・・『の』・・・?」

俺が首を傾げている と、龍征君が歩くのを止めて俺を見た
困った様な、泣きそうな様な顔で

「僕と龍郎は、親が違います」
「そ、なの・・・?」
「はい、僕の両親は訳あって本邸にはいません。別宅で仕事をしているので、たまにしか会えないんです」

そう言う龍征君は泣きそうな顔をしていた


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