龍と花 五十嵐組散策1 白木さんたちが出て行ってから暫くボーっとしていたが・・・ハッキリ言って暇だ! ってか、俺今日の夜バイト入ってるんだけど・・・大丈夫かな? とりあえず何もやることが無いので、部屋から出てみることにした まぁ、出るな、とは言われて無いし・・・少しだけなら、ね 部屋を出ると、そこには長い廊下があり、そこから庭も見えた 「うわぁ、綺麗」 木や花がしっかりと手入れされていて、敷いてある砂利は、枯山水になっていた 「凄い、誰が手入れしてるんだろ」 「林さんですよ」 「?!」 独り言を言っていたはずなのに、返事が返ってきた 慌てて振り返ると、薄い着物を羽織るだけで上半身裸の美人さんが立っていた 顔だけ見ると女性みたいだ 「こんにちは」 「ぁ・・・こ、こんにちは」 ニコリと挨拶をされ、俺も慌てて頭を下げる 「ふふ、私は、白・・・五十嵐 光(いがらしひかる)と申します。光とお呼びください」 「ぇと、日向楓です。・・・あの、どうして裸で ・・・?」 俺がそう聞くと、光さんはあぁ、と言って微笑んだ 「今は服、着れないんです」 「?どうしてですか?」 光さんは微笑むだけで、その質問には答えなかった [*過去][未来#] [戻る] |