龍と花 お世話係様 「・・・ふ、へ」 なんなんだ・・・もぅ・・・ いま俺は頭から湯気とか出ているんじゃないだろうか・・・ めっちゃ照れる!なんだあれ!! 緩く微笑んだ龍也の色気みたいなのとか・・・ なんかすごかった・・・ 呆然としていると、龍也と入れ違いに人が入ってきた 「ふふっ・・・若、甘々ですね」 その人はそう言いながら俺の傍まで来た 灰色の長い髪を左で一つに結んでいる 黒い着物が映える美人さんだ 「初めまして、白木 出(しらきいづる)と申します。楓様のお世話を任されました」 俺の前で深々と頭を下げる ・・・いや、何してるんですか! 焦って頭を上げさせる 「そ、そんなことをしないで下さい、あ、あと様付もやめて下さい・・・」 「しかし・・・」 「 普通に話してください・・・ぇと、白木さん」 なかなかうんと言わない白木さんを前にアワアワしていると 白木さんは若干苦笑いしながらも、承諾してくれた 「では、楓さん、と呼ばせていただきます。敬語は癖ですので、このままでよろしいですか?」 コクリと頷く ありがとうございます、と微笑んだ白木さんはとても綺麗で、少し見入ってしまった つられて俺もニコリと笑う [*過去][未来#] [戻る] |