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龍と花
呼び捨てにするということ

てか、さっきまでと全然違うし・・・そういう態度、俺だけなんだって思うと・・・

「あの、五十嵐さん、どうして「龍也」・・・ぇ?」
「龍也、だ」

いや、知ってますが・・・さっき教えてもらったばかりだもん
よく意味が分からず五十嵐さんをジッと見つめる

「五十嵐さん?」
「龍也」

何故か不機嫌そうな顔で俺を見てくる
・・・俺何かしたっけ・・・・・・・・あ

「・・・龍也、さん?」

もしやと思い名前で呼んでみると、さっきよりは幾分かマシになった・・・が、まだ不機嫌だ
・・・何がいけないんだ!

「楓、龍也、だ」
「・・ ・ぁ、た、龍也?」

仕方なく呼び捨てにしてみた
すると、少し微笑んで俺の頭を撫でた・・・・
・・・この人こんな風に笑えるのか
呼び捨てとか苦手なんだけど・・・仕方ない、か

「あの、龍也さ・・・龍也は何歳なんですか?」
「27」
「じゃ、じゃあやっぱり呼び捨てなんて・・・」
「構わない、敬語もやめろ」
「だって、年上でしょう」

俺がおずおずと聞くと、ハァ・・・とため息をついて俺の頭をワシワシと撫でた

「俺が良いと言っているから、いいんだ」
「ぁう・・・」

この人の言うことには、何故か逆らおうという気にならない
というか、ヤクザを呼び捨てにしてしまっていいのだろうか・・・?

前を見ると、嬉しそうに微笑む龍也。
そんな 顔見せられたら、まぁいいか・・・って気になってしまうじゃないか


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