龍と花
プライバシーの侵害とは
「「若・・・」」
二人が俺から離れ頭を深く下げる
「お前らは下がれ」
「「はっ」」
パタン・・・と襖が閉まった。一気に静かになった部屋に、俺とこの人の二人きり・・・・・・気まずい
「おい」
「・・・っ」
俯いていると、上から声を かけられた。顔をゆっくり上げると、昨日見た漆黒の瞳に見つめられる
ただ不思議と昨日のような恐怖は感じなかった。
俺もジッとその瞳を見つめ返す
「クッ・・・」
黒い人は小さく笑うと、俺のそばに来て腰を下ろした
・・・・・近くで見れば見るほどカッコイイ人だ。
「なんだ」
「っ、いえ」
しまった、見すぎた・・・
「まぁいい、で、本題だが、お前のことは調べさせてもらった、日向楓、19歳、両親は幼い頃に他界、弟と二人暮らしだったが、最近別居。今はバイトをして生計を立てている。・・・・・と、こんなもんか」
「な・・・」
「驚いたか?」
そりゃ驚くよ、どっから仕入れたのそれ
ただまぁ、この人なら簡単にできそうだしな・・・とも思った
「ま、俺らの職業柄、こういった情報収集には たけているんでな」
「はぁ」
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