APH
読める空気の所在(仏+KY達
どういうこと?




とりあえずこの不可解な現状をどうするべきか悩むんだけど、お兄さんとしては華麗にスルーしておくのが一番だと思うんだよね。
「ヴェー…無いねー」
「『空気』なんて題名の本見たことないよ。やっぱりイギリスが間違ってるんだ」
俺ん家(この場合屋敷じゃなくて国だぞ☆)の図書館で本を出しては片付け出しては片付けを繰り返す二人組を発見しちゃったのは何と言う運命の女神の悪戯なのかなっ?
あぁそうか、女神様は俺が声をかけないで遊んでるから嫉妬しちゃったんだ。
よーし、今からデートに誘っちゃうぞ☆
「ぁ、フランシス!君『空気』って知らないかい!?」
「兄ちゃんだー!お腹空いたよー御飯食べよーよー」
「落ち着け、落ち着け俺。そしてお前等。一応聞いとくけど、何やってんだ?」
「伝説の読める空気を探してるんだ!君なら持ってるってアーサーが言ってたぞ!」
「俺はルートが菊とかフランシス兄ちゃんが一番詳しいって聞いたからー」
「それって…」
厄介事を押し付けただけじゃねぇかあのダサダサ野郎共め!
俺の美しさに嫉妬してんのか!
絶妙な嫌がらせだな!
色々言いたいのを我慢して、可愛い可愛いフェリシアーノの頭を撫でた。
さて、教えてやらなきゃならないのか俺は。
この、ダブル馬鹿に?
難題っていうか不可能だろ。
………諦めの二文字が頭に浮かんできたよ…。
「あのな、お前等。空気ってのは目には見えないんだよ」
「読めるのにかい?」
「ぁー…雰囲気っつーか、アレだ、流れ?」
「流れ?」
「難しいよー…」
またもや考え込むおばか二人。
これ以上の説明を求めんなよ。
俺はちゃんと雰囲気って言ったからな。
フェリシアーノがさも名案が浮かんだかのような輝く笑みでアルフレッドに言った。
「わかった!川じゃないかな?」
「川?」
「川って、あるのが雰囲気とか音でわかるし、流れてるよ!」
「成程!君もたまにはやるんだね!早速世界の川を巡るぞ!」
「その前にパスタにしよう!お腹減ったし!」
「じゃあ俺はハンバーガーだ!」
図書館を飛び出した二人の代わりに司書に怒られながら俺は思った。
勝手にしろ。




(3日後、再びやってきて)
(川では巨大な桃しか見付からなかったよ)
(そっから男の子が産まれたんだー)
(………お兄さん、どうすればいいの?)

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!