重なる龍虎 ※
「んっく・・・・あ」



鼻腔から高い声がもれ、龍成に与えられる手荒い刺激に痛みだけではない別の感覚が体の底から湧きあがってくる。舌と指で煽られる胸はピンク色の突起が固くしこり、ピンと立ってみだらにテラテラと光っている。

体が熱い。
熱があるわけでもないのに、龍成の肌と同じように自分も発熱している。息も上がり刺激を与えられるたびに喉の奥から妙な声が上がり、それを我慢して飲みこむと、わざと性器に絡む指を激しく動かし、声を引き出される。

太ももに、熱くて大きな塊が当たる。それはきっと・・・考えたくないけど・・・



性器をまざくっていた手が離れ、下着を膝のあたりまで一気に引き下ろされて、俺をまたいだ龍成も自身の下着をずらしなんと下半身をこすりつけてきた。

ゆるく起ち上がりかけた虎太郎の性器に、龍成の硬直した熱い性器がゴリッとこすりつけられる。

「や、何やってんだ。どけっ・・」
「こういうのも・・結構・・・いいん・・だぜ・・」
「何がいいんだ!!・・やめろ・・」

あがらう手はシーツに縫いとめられ、俺の上に覆いかぶさった龍成の目がギラギラと飢えた獣のような光を放ち俺を見降ろす。ペロッと舌舐めずりし、獲物に狙いを定めた獣はその鋭い牙をむいた。



――――――――――ガリッ


「痛っ、っつあ!」


首筋に喰らいつく。血の匂いと痛みが襲う。いつもの甘噛みではなく、熱のためか容赦なく肉にとがった牙を立てた。
ペチャピチャ・・・・咬み痕が、痛みだけでなく熱を持ちズキズキ痛むが、虎太郎の悲痛な叫び声はむなしく暗い部屋に響くだけで、獣の耳に届いてはいなかった。

「や、痛っ、、いた、、も・・・やめて!」

2度、3度・・・首に、鎖骨に鋭い牙を立てて咬みつき、虎太郎に痛みを与え続ける。
襲い来る痛みに目じりから涙がとめどなくこぼれ落ち、嗚咽交じりの声でやめてと訴え続けた。

キスしたり、舐めたり、噛んだり・・・どうしてこんなことをするんだろう。やめてって言ってるのに。

龍成の力の前に為すすべのない虎太郎は痛みだけではなく、性器をこすりつけられている下腹部からゾクゾクと肌が泡立つような違和感を感じ始めている自分に混乱し始めていた。


こんなことして、俺は女じゃないのに。


ゴリっと性器がこすれ重なり、腹の間でお互いの雄を圧迫し合い、そこにヌルッとしたぬめりを感じた時、虎太郎は自分が感じていた違和感に気づかされ目を見開いた。


そんな・・・・・・・・・・俺・・・た・・・・・勃ってんの?・・・・


熱が集中して自分の意志ではどうにもならない性器が、龍成に触れるたびにドクッと反応し自らも性器を押し当てたくてたまらない気持になる。このもどかしい感じは・・・


俺・・・・・・・・・・・・なんか・・・出でる感じがするけど・・・・   うそだろ    ・・・・・   ・・・まさか!!


龍成が一層腰を動かし、固い雄同士がぬめりを帯びてこすり合う。俺の腹の上で反り返った2つの性器が動くたびにヌチュと卑猥な音が立ち始めた。龍成だけじゃない・・・俺も・・・出てる・・・これって・・・


俺が・・・・か・・・感じ・・・てるって・・・・?・・・う・・・うそ・・・・だろ・・・・・・・!!


互いの猛る雄からは欲情の証とも言うべき先走りの蜜がすでにあふれている。頭ではやめなきゃいけないと分かっているのに、初めての衝撃的な行為におぼれるばかりで、正直な体は快感を求め自然と腰が動き出した。


(だめ・・・こんなの、やめなきゃ!)
「はあぁ、、っ・・んん、、ああ」


頭では分かっていても、体は意に反して行為を止めようとしない。
汗と精液が混ざり合い、こすり合わせる水音と2人の荒い吐息が暗闇に響く。
上からは龍成が、下からは虎太郎が、それぞれの快感を求め己自身を突き上げる。
互いの灼熱の塊が溶け合い、欲望のままに性器同士が絡みつく。

「ん・・・あ、、や・・・だめ・・・・」
「タロ・・・」

自慰さえろくしない、まして他人にイカされたことなどない未熟な体は、急激に追い上げられ、わけも分からないうちに絶頂を迎えた。


「も・・・やぁ・・・あああああ」




閉じた目の奥に閃光が走り、頭の先から足の指先までビリビリと電流が流れたようだった。何かがはじけて、頭の中が真っ白になり、体の力が一気に抜け落ちた。



「うっく・・・・あ・・・・・」

イッた後も中に残っているものを全て吐き出すように、ビクビクと性器が痙攣し快感の波を持続させる。


「タロ・・・・クッ・・」


耳の横で俺の名を呼んだ龍成が、遅れて低く唸った。

その声と同時に腹の上に熱いしぶきが放たれ、脱力した龍成の体重を感じた。ヌルッとした熱いものが腹の横にツーと垂れ落ちそれが自分たちの精液だと認識したとき、行為に及んでしまった後悔の念が一気に襲って来た。

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