風呂場で男子会
「ねえ、コータさ、龍成のペニス見て」
「誰が見るかそんなもん」
「いいからいいから。見るのはただ」




俺に近づいて来た椎神は、お湯の浮力を借りて軽々と俺を自分の近くに引き寄せて、龍成の前に置いた。

龍成の正面に来ると指差した所を見ろとしつこくせっつく。
渋々龍成の股間の辺りをチラッ見て、「見たからな、もういいだろ」と文句を言って離れた。


「さて、じゃあ自分のと比べてどうだった?」

どうだったって、そんなにマジマジとは見てないし、そりゃあ、比べたくないくらい・・・デカかったです。思った通りのことを口に出してみる。何だか学校でHな話をしている時と同じに感じて嫌な気分になる。俺やっぱりこういうの苦手だ。


「・・・デカイ・・・」


「だって、良かったね龍成、気に入ってもらえたみたいだよ」
「そんなんじゃない、バカ言うな」

変な風に取られて、また何か悪ふざけをされるのは嫌だからしっかり拒絶しておこう。

「それでね、本題に入るけど・・・この年で全く自然に剥けてないのはちょっと問題だよ」
「問題?」
「医学的にね」

椎神はさっきまでとは違う真面目な顔で話し始めた。



「ペニスってね、龍成の見て。形違うでしょ。先のほうが亀の頭みたいな形になっているでしょ。くびれがあって、皮が剥けてるからあの形なの。コータのはあんなふうなのが出てきたことある?」

またチラッと見る。龍成はほれほれと腰をゆすって、見えやすいようにアレを突き出してくる。何て恥知らずな。あいつには羞恥心がないのか!それとも自信があるから見せびらかしてんのか。


でも、龍成のアレって・・・・何かさっきより膨れて伸びてないかまたデカクなってないか?




「龍成みたいに勃起してもしなくても、先があんな形になるかって聞いてるの」

「・・・ない・・・って、なんでその、ぼっ・・・ぼっ・・・・ぼっ」

(「何であいつ風呂の中で起ってんの?!?!?!」)


「お前の性教育ために、わざわざ起ててやってんだろうが」
「特技だよね。便利便利。でも今回は起って無い方が良かったんだけど。勃起以前の自然なペニスを観察をさせてあげたかったんだけどね。だからそれ以上は余計に起たせないで」
「デカさが変わるだけで形が変わるわけじゃねえ。これで十分だろうが。仮性包茎じゃあるまいし」



自然とか、勃起前とか、性教育とか・・・

「・・意味分かんない・・・」

異様だ。




さっきもデカイと思ったが、勃起させた龍成のアレは、デカイし、・・・グロイ。別の生き物みたいだ。自分のは皮膚と同じ色だ。あんなにくびれとか、ごつごつ・・・血管が浮かんでるなんて事は無い。


「興奮すると固くなって勃起するじゃない。コータさあ、夢精とかで経験してるでしょう。朝、勃起することあるでしょう」

「・・・・あるような、無いような・・・よく分かんない」

それは本当だ。保健の授業で小学校でも中学でも習って知識では知っているけど、朝ムズムズしたあれが夢精かと聞かれるとはっきり答えられない。それは下着がべったりではなく、なんとなく濡れてたかも・・・くらいの状況だったからだ。
椎神はそれを聞いて、剥けるどころの話じゃなかった・・・と笑い始めた。


「コ、、コータ。ここまで子供だとは思わなかった」
「なんで笑うんだよ、人によって成長違うんだから、俺は今から成長すんの」

多分・・・

「で、でもちょっと遅い気がするよ、ね、龍成」

見ると龍成も笑いを噛みつぶしたような、バカにしたような顔でこっちを見ている。その顔が何だか嬉しそうに見えるのは俺の気のせいだろうか。

「でもね、コータ。本当にちょっと遅いかも。精通は強制的にできるからいつでもいいんだけど、全く剥けてないのは後で大変なことになるんだよ」


え・・・・!!


「何が、大変なの・・・」


そんなふうに言われると、心配になってくる。

「お兄さんとかとお風呂に入って何も言われなかった?」
「何もって、中学生になってから一緒に入ってないし」

「あのね・・・剥いとかないと痛いんだよ、いろいろとね」


ゴクリ・・・何が遅いって、後で大変な事になるって?・・・剥けるって何?痛いってどういうこと!!!


未知の言葉に怯え始めた頃、椎神はこれから更に驚くべき俺の知らない真実を語り始めた・・・

2次性徴でペニスの皮は自然に剥けて、亀頭が顔を出す。自然に剥けないときは自分で剥いて皮が広がりやすいように上げ下げをする。
亀頭が出てなくても、勃起したときに出るなら問題は無い。でも勃起時に、皮が亀頭の襟元を締めつけるようであれば危険だ。

説明が全く頭に残らない。だって皮が剥けるってどういうこと?みかんの皮みたいに剥がすの?皮を?だって体にくっついてるんだよ!皮膚じゃんか。



「思春期になったら兄弟とか、親とかが何となく教えるんだけどね。あと友達から聞いたりとか。コータそういう話避けてたでしょう」
「だって、恥ずか・・」
「ペニスとかセックスとかの話は普通にするの。身近な所から情報を得て試してみるものでしょうが」

セ、、、セッ・・・!!そんなこと言ったって・・・うちではそんな話題は無かったぞ。兄ちゃん達とそんなこと話したことないもん。

「でも、大丈夫」

椎神がいつもの天使スマイルを作る。


「教えてあげるから」
「・・・教えるって、どうやって」


「どうって、今から、皮剥くんだよ」
「うそ!」
「ちゃんと剥けるといいね。お湯の中は剥く練習には最適だから。中も洗えるしね。小学生だってやってることだよ」

そう言って近づいてくる。



「だ、、だめだめだめ、、しないよ俺は」
「だって、コータやり方知らないんでしょ。恥ずかしがってたらいつまでたっても1人で悩まないといけないよ。思春期に放っておいて、大人になって剥けないことに気付いて、手術する場合もあるんだから。コータ手術したいの、ペニスのとこ切っちゃうの?」
「き、、、切るのか?」

ペニスの皮を・・切る!えっ、あんな大事なとこメスで?ハサミで?
虎太郎は自分の皮をかぶっていると言う性器をみて、切るのも怖いけど、切ったら何が出てくるのか、それも怖くてたまらなくなった。

「友達同士で剥きあったり、教え合ったりするよ。みんながそうするわけじゃないけど、している奴も結構いる。べつに特別おかしなことじゃないんだ」

ほ、本当だろうか・・・信じがたい、こいつの言うことは。知識はあるんだろうけど、いつもそれらしい説明に乗せられてとんでもないことになる。悪意を感じる。




「うだうだしてねえで、とっとと確かめりゃあいいじゃねえか」




今まで成り行きを面白がって見ていた龍成が俺の目の前にザブザブ音を立ててやって来た。
俺の眼前に、少し硬度を保ちながらぶら下がるこれは・・・やっぱり同じものとは思えない。少しは恥ずかしがれよ。
こっちが恥ずかしくなって顔を背けると、お湯の中に手を突っ込んで俺の足首を持って自分の方へ引っ張った。


「ぶが・・・」


俺はお湯の中に背中、頭と沈みこみ、お湯の中を引きずられ龍成の元へ強引に引き寄せられた。

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