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[小説]
「ミソの法則」+忍岳
ミソの法則


「ゆ−し!!」


学校終了

そして部活

それが終わったら

必ず、侑士に飛び付く


一緒に帰ろう、と


それが俺の日課




「部活後っちゅ−のに元気やなぁ」

僅かに苦笑い浮かべる侑士
でも嫌がってない
それが嬉しい


「明日、部活も学校も休みだよな−!」

「せやなぁ、家泊まるか?」

ニコッと意味ありげな表情し俺に問う
ちょっと違和感あるけどこの顔も大好き

「ん、行く!」

「何や、今日はやけに素直やな…
いつもやったら…」


―‐―‐―‐―‐―

侑士の脳内

「だ、誰が泊まりになんか行くかよ!
どうせ変なことするんだろっ」

こんときの真っ赤な顔がまたかわええんよな…
でも、今日は素直すぎて怖いわ…

―‐―‐―‐―‐―

「何、ボーッとしてんだよ」

ゲシッ

「いったぁ!何すんねんドアホッ」

弁慶擦りながら怒る侑士
全く怖くないんだけど
…ちょっと悪かったかななんて

「ごめんって、ちょっと出来心で」

ちょっと可愛らしく笑って見せる
「う…まぁええわ。許したる」

侑士は必ずこうやれば許してくれる
俺って悪い子?

「ほら、もうええやろ。帰ろ」

と手を差し出してにっこり笑う
この顔も大好き

侑士の手をとりギュッと握る
暖かい…冬も手袋なしで大丈夫



「もう春来るのに寒いよな〜…まだ息が白い…」

ハァと息をはいて呟く

「せやなぁ…寒いのは嫌やけど」

「?嫌なんだろ?」

「嫌やけど、こうやって手繋げるやん」

ニコと笑む

何か企んでそうな笑顔
まぁいつものことだけど…
すぐわかるんだよな
何考えてるか

「あぁ、そういうこと」

そっけない態度
これでなきゃやってらんない
次は何してくるか予想つくし

「なぁ、岳人」

「何だよ」

ふと横を向いた瞬間
唇奪われた

致命的…

ハッと我に返り片手で口被う
多分、顔真っ赤…

「ちょ、侑士!!人見てる」

手は繋いだまんま
恥ずかし紛れに放そうと必死な自分
でも、侑士は平然
回りなんて気にしないのだろうか
俺にはそんなん無理

手は離してくれなかった

「可愛ええなぁ…めっちゃ動揺しとる。顔、真っ赤やで?」

「侑士が悪い!」

プイとそっぽ向く
恥ずかしすぎる…
人いっぱいいたのに

「人みてんじゃん!!」

「ああ、回りなんか気にならんかったけどなー」

今ごろ気付いたのか罰が悪そうな顔しぽりぽり頭を掻く

「俺は気になるんだよ!」

パッと手を振り払いそのまま走る
ダッシュで、相手に追いつかれないよう

数メートル離れた時
くるっと振り返る

「今日は侑士ん家はいかないからなー!!」

大声で
叫んだ

「なっ、何でやー!;」

アイツの反応は面白い
たまにはからかうのもいいかもな


END


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