†黒執事+黒猫†
†黒執事+黒猫 act.119†
「呆れて何も言えませんよ。…アナタそれでも執事ですか?」
セバスチャンの言葉にニィっと笑った死神は私たちを見下ろし呟いた。
「これでも…………
執事DEATH★」
その言葉に私の背筋がゾクリと震える。
そんな私に気づいた坊ちゃんは眼帯を取りセバスチャンに向き直る。
「……女王と我が悪しき名において命令する!
…奴らを狩れ!」
「御意(イエス)、ご主人様(マイロード)」
坊ちゃんの言葉にニヤリと笑ったセバスチャンはそのまま死神を見つめた。
そして自分の上着を坊ちゃんに掛けると私を見つめ微笑んできた。
「2人ともお体を冷やされませんように。帰ったらホットミルクでもお入れ致しましょう」
「…余裕ね」
「ティナが応援してくれればもっと早く片付くのですが」
「誰が応援なんか…」
「おや?心配ですか?」
「御託はいいからさっさと済ませて。坊ちゃんが冷えるでしょ?」
「分かっていますよ。私だって…あくまで執事ですから」
フッと笑ったセバスチャンを見送ると心配そうな坊ちゃんに微笑む。
「大丈夫ですよ。セバスチャンは殺しても死なない…」
「そうだな」
ギャギャギャギャ…―――
「煩い鎌ですね」
「欲求不満気味なのよ!」
バッ…
飛び上がったグレルにセバスチャンは構え、私は坊ちゃんを包むように守る。
セバスチャンに向かって振り下ろされた鎌をセバスチャンは街灯で支える。
「見掛けによらずパワフルなのね?」
「………」
「でも、デスサイズで切れないものはないのよ」
…ズパッ
(セバスチャンっ!)
街灯ごと肩を切られたセバスチャンに私は思わず一歩踏み出してしまった。
‐act.119‐
†猫の前ではカッコつけたい悪魔
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