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†黒執事+黒猫†
†黒執事+黒猫 act.113†


「寒い…」


ブルッと坊ちゃんが隣で身震いをしながら一言もらした。

その声に私は自分の羽織っていた上着を坊ちゃんに渡そうとすると、セバスチャンに止められた。


「私の上着を貸しますよ」


と、微笑みながら。

そんなセバスチャンに何かを言おうとしたが「アナタに風邪をひかれては困ります」と先に言われてしまっては黙るしかない。




「ここで見張っていれば本当に奴は来るんだな」


「ええ。入り口はあそこしかありませんし、唯一の通り道はここだけですから」


暗い貧民街の中にひっそりと佇む長屋が今回、奴の標的になっている。

…メアリー・ケリー宅。


「あの家で間違いないの?セバスチャン」


「間違いないと、何度もお伝えしているはずですが?」


セバスチャンを見上げると逆に見下ろされてしまった。
それが嫌でフイッと目を逸らす。


「たしかに…殺された娼婦たちには『臓器がない』以外にも『共通点』があった」


そう。
坊ちゃんの言うとおり…
殺害された娼婦たちの共通点…

それは……―――





‐act.113‐

†悪魔が一緒だと目立ちます

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あきゅろす。
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