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†黒執事+黒猫†
†黒執事+黒猫 act.101†


「…やれやれ
本当に捕まるしか能がありませんね…貴方は」




遅れて現れたセバスチャンを私は睨む。




「どうして坊ちゃんが危険な目に合っているの?セバスチャン」


「この場合仕方なかったのですよ」


「仕方ないって…」


「それに…捕まったのは坊ちゃんが勝手にされたことです」


「……最低ね」




私の言葉にセバスチャンは小さく微笑む。

その顔が気に食わなくて私は目を逸らした。




「大丈夫ですか?坊ちゃん」


「ああ。ティナも怪我はないか?」


「いえ」




怪我のない坊ちゃんを見て私は胸をなで下ろし微笑むと、セバスチャンを見やる。




「貴方は坊ちゃんが契約書を持つ限りずっと傍にいなければならないはずよ」


「ええ…どこへでもお供します。最期まで」




その言葉を信じていいかは私には分からないけど、きっとセバスチャンは嘘はつかないから……

信じてみるのも悪くないと小さく自嘲した。




「…そう。分かってるならいいわ」


「今日はやけに上から物を言いますね?」


「別に…気のせいよ」






フイッと目を逸らすと私は坊ちゃんの後についていくべく部屋をあとにしようと扉に手をかけた。


だけどついてくる気配の無いセバスチャンを不気味に思い振り向くと…

セバスチャンが見たこともないような笑顔でこちらを見つめていたものだから

思わず心臓が跳ねるのを感じた。







‐act.101‐

†主を危険な目に合わす悪魔に猫ご立腹。

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