■「・・・・・夢・・・・・・?」 朝起きると私は自分のベッドの中に入っていた。布団が気持ちいい。 心地よい雨の音がする。 ・・・・・・ 私はあれからずっと寝ていたのだろうか・・・・・・。 どこから夢だったのだろう・・・・・・・。 そう思って起き上がると気だるいはずの体が随分と軽かった・・・・ そして目の前に映ったのは・・・ 「あ・・・・・・・・・・。」 面倒だったのか床に脱ぎ散らかした”彼女”にもらったその洋服と。きれいに折り目の付かないようにきちんと整えてテーブルに置かれたその白い帽子。 布団の中からカツラが出てきて少々自分でびっくりしたがどうやらそれは夢のようではなかった・・・・・・・・ 体が軽く心地よい・・・・・・・・ どこからか彼女の弾くピアノの音が聞こえるような気がする・・・・・・・・・・。 なんとなく今日は女子制服を着ていきたくなった。 本当は・・・・持っていた。初めは”女子”として通う予定だったはずのソレ。 過去のトラウマが私をソレから遠ざけた。 けれども・・・・・ 「今日は眼鏡もしない・・・・・・本当の私で行きたい・・・・・・」 行って、生徒会長に伝えよう。 私は本当の私でいたい。 そして・・・・・・・ ”貴方からアイツの事を奪って見せます!” ・・・・・・そう言ったら笑顔で”おめでとう”と言われてしまった・・・・ 何におめでとうなのか分からなかったがおめでたいのはお前の方だ・・・・と思う。 ・・・・・私はまだ”スパイ活動”はやめてはいない・・・・・・・・・ 貴方から”アイツ”を奪って”情報を聞き出してやる・・・・・・!” ・・・・・・・・・・・・・・そう思った瞬間に何故か笑顔がこみ上げた。 このはつらつとした気持ちは何だろう・・・・・・・・・・。 春の桜がまだ舞い散る春の出来事であった・・・・・・。 ■END■ [*前へ][次へ#] [戻る] |