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序
ツギハギ・継ぎ接ぎ・つぎはぎ！何だかツギハギという言葉は最高にクールでシュールでジャンキーな要素を孕んでいる。多分このカッコ良さは化学記号で表現出来るだろう。僕の右手にある五本の指が勝手に動いてつくりだすのは、そんなツギハギではなかった。強いて言えば、色褪せた黒いツナギの上の缶バッジ。ワッペン。決してオリジナルではない、所有しているだけの何かを貧乏臭いキャンバス(又はパレット)にぶちまけただけのチープに陳腐な代物だ。センスがあればどうにかこうにか、ポップ＆キュートでテクノ的な何かになるのだろうけど、残念ながら僕にはセンスがなかった。しかし何事にも解決法はあるもので、気持ち悪い位に缶バッジやワッペンを付けて埋め尽くせば良いのだ。要は突き抜けてしまえばそれなりに見えるだろうという打算だ。プライドで飯は食えない。あってもなくても食えない。なら日本画的にウツクシク配置をして真面目に取り組め人生には目的と誇りが必要でありそれが正しい死に方だ死に様だ。御説尤もである。だが出来たらもうやっている。悲しい哉、僕は怠惰で貪欲だ。…と、いう訳で、きっと僕は一生、日本画的に何かを作り出す事は出来ないのだろう。などとのたっているのだ。
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