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 3つの声色を耳元のすぐ傍に感じ取り、ファルコは飛び起きた。
 ごめんなさいの前に俺はパパじゃないしあなたでもない!俺はおまえらのパパじゃないしあなたでは断じてない!
 一言言ってやらなければ誤解の末に呪い殺されてしまう!誤殺である、冗談では済まされない!

 弁明のために口を開いたと同時にはたと気付く。
 彼は、爆笑の渦の中心に居た。

「、ぅっ、は?」

 余りに間の抜けたファルコの情けない声に、笑い声はより一層膨らんだ。ぱちりと部屋の明かりがつけられ、全てが明らかになる。腹を抱えてベッド脇でうずくまるクリスタルと、間接照明のスイッチに手をかけたまま笑い続けるスリッピー。
 そして不躾にも人のベッドに上がり込み、隣でばんばんとスプリングを叩きながら苦しい苦しいと楽しそうに叫ぶフォックス。

 少しずつ状況と不可解が合致していくのと同じ速度で、不安一色の胸に安堵の暖かさが広がる。それに伴い、取り乱した気恥ずかしさや彼らに対する苛立ち云々が、弾けるように覆いつくした。頭に血が昇るのを感じる。

「ふッ…ふざっけんなよお前ら!」

 ぎゃあ!と両手を挙げて怒りを露にしたファルコから逃げるように、クリスタルとスリッピーはきゃっきゃきゃっきゃと退散した。なんと逃げ足の速いこと。振り向き様にクリスタルが「ごめんねファルコ」と両手を合わせて舌を出したのは、正直可愛かった。



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あきゅろす。
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