×86 捕虜 (白ハル) 捕まえられずにはいられない。 つい最近のこと。 僕にお気に入りができた。 これはかなり珍しい。 しかも、それが女の子なのだから。 「出して下さい!!」 ボンゴレを襲撃した時に何故かこの子が気になってしまって。 気付いた時には既に抱えていた。 本人は必死に抵抗していたようだ。 疲れたと言わんばかりに息づかいが荒かったし。 それにも気付かずに抱えていた。 「離して!!降ろして下さい!!」 「なんで?」 気になったから抱えている訳であって何故おろす必要があるの? だいたい。 「降ろしたら逃げるでしょ?」 「当たり前です!!」 ここまでバカ正直な子は初めて見た。 やっぱり面白い。 「降ろすわけないじゃない」 せっかく気に入ったんだから。 しかも、よく見たら可愛いし。 真っ黒な髪に、ぱっちりした目。 明るくて反応もいい。 やっぱりいいな、この子。 「いいからハルを降ろして下さい!!」 「ハルチャンっていうんだ?」 「はひ?」 「君の名前」 そう言うと、大きく開いた目が更に拡大された。 かなり驚いているようだ。 「だってさっき言ってたじゃない」 「言って…ましたか…?」 「うん。ハルを降ろして下さい!!って」 日本人は反応が薄いと正チャンから聞いたことがある。 というか正チャン自身、反応が薄いけど。 しかし、この子ときたらどうだ。 僕が一言一言いうと度に反応してくれる。 やっぱりいいな、この子。 面白い。 「ねぇ、ハルチャン」 「な…なんですか。」 「何その手」 なんか妙な構え(と言っても僕が抱えているから手だけだけど)をしているので聞いてみた。 「ハルだって人殴ることできますからね」 必死な抵抗とも判断しにくい抵抗に思わず笑ってしまった。 駄目だ。 駄目だ。 駄目だ。 笑うなと言われても笑わずにはいられない。 「やっぱり面白いね、ハルチャン」 「何がですかー!!」 人質としてもらっておくのには、もったいなすぎる。 もうこの子を人質として見れない気がしてきた。 「とりあえず連行します」 「はひ!!」 人質とか言うけど分かんなくなってきた。 捕まったのはどちら? 来たら僕の部屋でお茶でも出してあげるよ。 ー…ー…ー… 白ハルは白→→→ハルが希望です。 きっとハルならミルフィオーレでも人気者だと信じてます。 そして久々すぎて文書けない…←(おい) [*前へ][次へ#] |