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作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
え〜すな日常/あどべんちゃーSeason2 第4巻経過報告:01(サンプルあり)(2019/9/3)
[TOMATO] とある魔導師と閃光の女神のえ〜すな日常/あどべんちゃーSeason2 第4巻『悲劇をぶち抜けるのは』




古鉄≪というわけで、現在本編三話と四話目をちょこっと書き終えているえ〜すな日常あどべんちゃーS2第四巻の経過報告です。
……なお、ここからは追記……発売日は9/30となりました。みなさん、何とぞよろしくお願いします≫


(本編八話。
特別書き下ろし二話……というか、本編でカットしたシーンなんかを集めたものとなります。
みなさん、何とぞよろしくお願いします)


恭文「今回も過酷……主にデジタルワールドが地獄」

古鉄≪結局味方陣営は八神のあなたや私も含め、右往左往しているだけで何もできなかったという……ある意味バッドエンドな巻。
しかしそれでも止まることができず……物語は続きます≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「例えばレディーデビモン……お前を向かわせればどうなる。
人間やデジモン達を見下し、不和を撒き散らすだけだったろう? その誇りとやらで」

「そう言われると……弱い、ですけど」

「あれは確かに暗黒デジモンらしからぬ。
信じるのは己が定めたルール……それに殉ずる覚悟を決めている」


アレと出会い、幾度戦いを挑まれたか。

なかなかに骨があるので、家臣として取り立てたが……それでも奴は、本当の意味で私に屈服することはなかった。


幾度負けても、幾度痛みを刻み込まれても、そのたびに立ち上がり、笑い、突き進もうとする。

既に五十戦近い敗北を喫しておきながら、それでもなお……しかもそのどれも、この私の首を取りにかかっているというのが恐ろしい。


ゆえに、今回の大役も任せた。むしろ暗黒デジモンらしからぬ方が得と判断してな。


「占いたいのだよ、私は。奴がこの世界を、今の選ばれし子ども達と介入者をどう見据え、行動するのか……」

「ですが反逆される恐れも…………いえ、それは今さらですか」

「あぁ」


お互い腹を決めて、譲れないもののために命を賭けた闘争だ。

……勝ったものが胸を張って、理想を貫けばよい。

それについては問題ない。全て飲み込めずして、なぜ玉座に座ることができるのか。


あぁ、そこは構わん。問題があるとすれば……。


「もちろんお前達が危惧していることも分かる。人間どもに謀られ、一乗寺賢を連れ去られたら……そうだな」

「それです。計画では一乗寺賢の中にある”欠片”を、デーモン様の力にするとのことですし……」

「そんなことされたら、マズい……」

「そうでもないさ。というより、むしろそれが狙いだ」

「「はぁ!?」」


◆◆◆◆◆


ズドモンとトノサマゲコモンが次々と迫り……虫けら達は逃げることもできず、町の中央で固まるしかなかった。

僕を……僕に操られて幸せそうなトノサマゲコモン達を見上げ、心から震えて、泣いて……。


「な、なぜだゲコ……お前は、この世界を救いにきたと言ったゲコ!

それにゲコ達は、オファニモン達にも従わないと決めていたゲコ!」

「あぁ、あんなの大うそだよ」

「ゲコ……!?」

「お前達虫けらは全員殺す。僕が作り出す、最強のデジモンによってね。
……そのためにはデータが必要だったから、ちょっと争ってもらっただけなのさ」

「許せないゲコ……!」

「そうでゲコ! こんなことが知れ渡ったら、お前は」

「それなら問題ないよ」


本当に虫けらだと笑いながら、天を指差す――。


「この様子は世界規模で中継済みさ」

「な……!」


そう、空にはあのときのように、僕のゲームを映し出していた。

それに対抗もできず、踏みつけられる虫けら達の姿が……。


「聞こえるかい? 世界のみんな……君達はオファニモンどころか、僕にも騙されていたんだよ。
……君達が理想を信じて戦ったこと! その全てが僕の計画通りさ! 今まで死んでいった虫けらも、文字通りの無駄死に!
あははははははははは……最高だよ! まさか君達虫けらに、本当に正しい統治ができると……そう勘違いしていたんだからね!」

「あ……悪魔……!」


◆◆◆◆◆◆


「なにこれ……」

「聞く必要が、あるんですか?」


京ちゃんは涙を浮かべながらぼう然。

伊織君は怒りを噛み締めながら、必死に……血が出る勢いで拳を握り締めて。


それは他のみんなも大して変わらない。はやても……シグナム達でさえ、言葉を失っていた。


「虐殺です……!」


私達がやってきたのは、トノサマゲコモン達が支配していたエリア。

でも……でも……でもぉ!


「……こりゃひでぇな」

「あぁ。まともな思考でできることではない」


ゲコモンやイガクリモン……この街に住んでいたと思しきデジモン達が、杭に貫かれていた。

それで……鋼鉄になっているの。杭ごと、身体を引き裂かれながら……そのまま、オブジェみたいに……!


それも一つや二つじゃない。数十、数百……数千というレベルで……!

そしてオブジェの中で、ひときわ巨大なものが……少し離れたところにあった。


この街の領主だと思われる、トノサマゲコモン。

巨大な分、引き裂き方が尋常じゃあなかった。

まるで何かの芸術と言わんばかりに、手や目、唇……見える臓器や末端部を、引き裂いて……貫いて、弄んで!


それが……それだけが、この街に残されていたものだった。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「時間稼ぎなどもう必要ない……そうと言わんばかりに暴走するカイザー。
それに対し、真っ向から止める手段はどこにもなくて……」

古鉄≪こうして太一さん達が、ホメオスタシス達が夢見た共存の理想も、徹底的に踏みにじられるわけです。
……こんなことをするのが”人間”という生き物なら、好きこのんでパートナーになりたいとは思いませんから



(そうして開くtry.ルート)


恭文「でも、そんな裏でどんどん判明する事実もあって……」

古鉄≪そこは救いですね。私達は前に進んでいますよ≫


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


説明を引き継ぐように、エイミィがタブレットを操作。

見せてくれるのは、一乗寺治の事故データと、撮影された取り調べの様子だった。


『賢ちゃんがデジタルワールドにきたのは、お兄さんのデジヴァイスに触れたからなんだ』

『お兄さん……一条寺治君の? でも、それならあなたは』

『賢ちゃん、お兄さんのものだって勝手に思い込んでいたんだ。お兄さんもそうだった。
お父さん達に褒められるのも、勉強や運動みたいな才能も……全部お兄さんのものだからって。
だから、デジヴァイスも……ぼくとの縁も、お兄さんのものだって思い込んだ。お兄さんが触れても何も起きなかったのに』


そういう思い込みは……いや、あり得るのか? 家庭環境……一乗寺賢に限って見れば劣悪だったわけだし、ある種のコンプレックスがあっても。


『賢ちゃんは、お兄さんみたいに頭もよくないし、運動もできないし……自分に自信がなかったんだ。
でも、賢ちゃんには賢ちゃんのいいところがいっぱいある。
それでもお兄さんを嫌いに……いなくなれーなんて思えない賢ちゃんは、優しいすてきな子だって……ぼく、冒険の最中ずっと励ましていて』

『優しい子だったんだ』

『とっても。でも、優しすぎるから……自分の優しさに押しつぶされるようなところがあって。
だから、もっと強くならなきゃねってお話も……していて……デジタルワールドから帰るときも、約束したのに……』

『どうしたのかな』

『突然賢ちゃんが戻ってきたら、デジモンカイザーなんて名乗り始めて……。
ぼくもよく分からない機械や建物を、たくさん……用意して……侵略なんて、して……!』

「……つまるところ、こういうことか? 一条寺治が存命中に、彼はデジタルワールドにやってきた」

「もっと言えば、お台場のミサイル騒ぎが起きた数日後だよ」


ディアボロモンの一件が起きてすぐ……とすると、記憶がないのはやはりおかしいな。例のミレニアモンというやつが原因か。


◆◆◆◆◆


――大輔君の叫びが響いた……その瞬間だった。


『やめろ……ズドモン、リリモン……!』


アンドロモンの声が空から響いた。


慌てて見上げると……中継が……また始まって……!

しかも、あの場所は……ううん、声から察することはできた! でも、でも……またアンドロモンのエリアに攻撃するなんて!


「アンドロモン!」


アンドロモンはリリモンの砲撃を喰らい、吹き飛ばされる。更にズドモンがハンマーで地面を叩き、衝撃波を放った。

そうして傷だらけになりながらも、ガードロモン達を庇って……踏ん張って……!


でも、それすら無意味。

だって……その背後の障壁を突き破り、現れた巨体がいて。


キメラモンより一回り大きいそれは、歪な機械の四肢と身体を持っていた。

左腕は見覚えがある……メタルグレイモンの腕だ。

それは背中に二振りの大砲を携え、構える。腰を入れて……静かに、狙いを定めて。


そのとき、全身に張り巡らされたイービルスパイラルが軋み、火花を走らせるけど、全く砕ける様子はなくて……。


「まさか、あれは……!」

「アカン!」


言っている間に、あの機械デジモンは無言のままエネルギー放射。

アンドロモン達を……街を容易く飲み込み、周囲のドームごと粉砕した。

その爆発に煽られ、ズドモンとリリモンも吹き飛び、転がり……アザラシみたいな子と、花を頭に付けたデジモンになる。


そして、アンドロモンは……右腕と左足が吹き飛んだ状態で、砲撃の射線上にいた。

爆炎が晴れる中、瞳を点滅させて……苦しげに呻いていた。


町はもうない。

人ももうない。

ただ、焼け焦げた荒れ地があるだけ。あれだけの範囲が、一瞬でかき消された。


あの奇麗な町が……一瞬で……。


◆◆◆◆◆


フェイトさん達が失意のうちに戻ってきた、その日の夜――。


クロノとエイミィに頼まれて、選ばれし子ども達に改めて状況説明――。

二人に話したら、もう伝わるのも時間の問題だから。まぁショッキングな話ではあるんだけど……それでも、冷静に聞いてもらって……。


更に、カイザーが現実世界に仕掛けた”テロ”についても報告する。

その攻撃対象は……お台場小学校。


「――お台場小学校の被害は、生徒・教師も含めた死者は三十名。負傷者にいたっては百二十名。
その中には当然ながら、大輔君や伊織君、京達の同級生……先輩後輩、友人達も含まれているわ」

「……今、お台場小学校は……みんなは……」

「今は現場検証の真っ最中。向こうのニュースはそれで持ちきりよ」


そう言いながらモニターを展開……デジタルワールドで記録できた映像も含め、見せてあげる。


『――突如としてお台場小学校を襲った爆発事故。
しかし爆発箇所は調理実習室や理科室など、危険な薬品やらガスやらがあるような場所ではありません。
最上階の音楽室と中心として、本当に……なんの前兆もなく爆発が起きたというのが警察・消防の発表になります。
ただこれは調査段階での経過報告ですので、より詳しい報告を、最終結論が出次第会見を開くとのことです』

『怖い……というか、意味が分からないんですけど……! それなら、学校に爆発物のような持ち込まれた……テロということでしょうか』

『その可能性も会見では示準していました。
なので学校関係者からの事情聴取も進め、怪しい人間がいなかったかどうかも調べるそうです』

「これを、カイザーが……あの子がやったっていうの……!?
それなら、里美ちゃんは……利香ちゃんは! 皆子ちゃんも!」

「又道里美さんと相沢利香さん、等々力皆子ちゃんね」

「はい!」


……そう勢いよく返してきたヒカリさんが、硬直する。
なぜ、そんなことを……フルネームを、すぐに出せるのかと。


自分の友人でもある三人の名前を、私が……すぐ出せるのかと……震え始めて。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


恭文「というわけで、第四巻序盤のダイジェストです。
お台場小学校がどうやって攻撃されたか……それについてもやっぱり本編で」

古鉄≪まぁ02の黒幕が黒幕なので、その心理に合わせた結果……こうなってしまいました≫


(02原作がトゥルーエンドなら、こちらはノーマルエンド。
陰湿攻撃がなくても、幾つかの条件が満たせず別ルートになる感じです)


恭文「だから奴らについても、ちょっと登場を早める感じかなぁ。それこそクロノスやエボルト的に」

古鉄≪変身するんですね、分かります≫


(≪ヴァンギュラリティコード――レディ!≫
『――変身』
≪啜れ怨嗟のヴァンパイア! 刻め報復のシンギュラリティ!
ジーンブレイク――ヴァンギュラリティ! ヒャハハァァァァァァァァァ!≫)


恭文「変身音声がいつのまにかできたぁ!?」

古鉄≪でもあなた、時間停止とかできないと……ほら、ブレイヴピオーズにも負けますし≫


(というわけで、どうなるかは分からないけどとまと同人版を何とぞよろしくお願いします。
本日のED:AAA『BLOOD ON FIRE』)




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