作者でも分かるとまと同人誌情報コーナー
とまと幕間リローデッド第28巻経過報告:01(サンプルあり)(2019/6/22)
古鉄≪というわけで、せっかくなので月末発売予定の幕間リローデッド第28巻の経過報告です。
今回は書いている書き下ろしの方をご紹介≫
恭文「書き下ろしは今のところ二話……いつも通りのんびり頑張っていこう」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「攻略戦ですわ!」
…………なぜかキャロラインがニルスを連れて(第一印象)やってきていて、鋭く指差ししてきた。
「キャロライン……」
「……ニルス、どういうこと?」
「は、はい……実は最近、対CPU戦の強化プログラムを構築中でして」
「強化プログラム?」
「単純な強さではありません。普通の対戦ではなかなか難しい、クエスト形式のゲームができないかと」
「それで今回、シアターのみなさんと恭文さんにテストをしていただきたかったんですの! 題して――!」
キャロラインはテンション高く三回転半捻り……そうして僕達を鋭く指差し!
「地球を大出力レーザーで攻撃しようとする、超宇宙コロニー砲≪ドルゲスター≫に特攻!
大軍を払いのけながら、その砲撃を阻止することですわ!」
「キャロライン……ですからそのネーミングは」
≪なのなの。というか、それはデススター≫
「ドルゲスターですわ!」
「へぇ……鋼鉄の7人作戦か! 面白そう!」
「恭文さんならそう言っていただけると思いましたわ!」
……え、ネーミングがアレだって? それはツッコまないのがお約束だよ。
「……おいヤスフミ、いいのか」
「いいのよ。ネーミングはおいおい修正もできるし」
ジョーも疑問そうだけど、そこは問題なし。何より……盛り上がっているキャロラインを見るとねぇ。
「それにガンダムの世界観や設定に囚われない発想は貴重だよ。現場に流れが生まれるしね」
「そういうものか……」
「でも、面白そうです」
「……ね、それってあたし達もやってOK?」
「えぇ、問題ありませんわ!」
『即答!?』
◆◆◆◆◆
「しかも宇宙世紀だけに限っても、何回か使われているからねぇ。
おのれらも読んでいる『鋼鉄の7人』とかもそうだし」
≪GやWなどのアナザー系でも、ちょいちょい出ているんですよねぇ≫
「ある種お家芸か……」
例えばGガンダムの自由の女神砲とか、ガンダムWのリーブラ砲、バルジ砲。
あとはガンダムSEED……あれは強烈だったなぁ。
「あとはSEEDシリーズで出てきたジェネシスとか、レクイエム」
「あれもあったね……! というか、ボクはレクイエムの描写が衝撃的すぎたよ!」
「あたしも! あの規模のビームをぎゅいーんって曲げるとか……あり得ないでしょ!」
「わたくしは、ジェネシスの方が……恭文さんに原理を説明していただいたとき、血の気が引きましたし……」
「俺もだ……」
「ヤスフミ、確かあれ……電子レンジだったよね……!」
「まぁ、考え方は間違っていない」
――ジェネシスとは、プラントが開発した大型戦略兵器。
コロニーサイズの本体と、円錐状のミラーブロックで構成されているんだけど……これがとんでもない。
本体内部で核爆弾を爆発。発生したγ(ガンマ)線を巨大ミラーによってコヒーレント化・照射するレーザー砲だ。
これがまた……とんでもなくエグい代物だった。
「γ線レーザーは物質透過率が高いゆえ、不可視。
劇中のエフェクトは超高温に加熱された星間ガスや、スペースデブリの発光。
しかも巻き込まれたら、全身が即座に沸騰・破裂して死亡。
その上射程距離も、遠慮なく地球や月面をほいほい撃てるくらい長いから……」
≪そして一射目……六割の出力でぶっぱした結果、地球軍艦隊の半数を壊滅させたんですよね。
……なお軍事用語では、三割から四割の戦力を壊滅させたら全滅。五割となれば壊滅状態となります≫
「ねぇ……それ、マジで夕方のアニメでやった描写なのよね? それだけの人が破裂する様を、マジで夕方にやったのよね……!?」
「土曜の午後六時にね」
「夕飯時じゃねぇか!」
「大丈夫大丈夫! その時間帯はこう……前のアニメや後のアニメも、割とエグい描写をやっているから!」
そう……BLOOD+とか、続編のガンダムSEED DESTINYとか……それはもうやらかしまくっているから!
何の問題もない……あるはずがないと、マーベラス達にはサムズアップ!
「翌年の≪鋼の錬金術師≫は凄いよー! 紛争に巻き込まれた序盤のゲストキャラがいるんだけど……」
◆◆◆◆◆
「オレ達の機体だと、ちょーっとパワー不足ですね……!」
≪揃って殴り合いに特化しているせいなの……≫
ジガンの言う通りだった。
マーベラスのクロスボーンX1も――。
ジョーとルカのGエグゼス・ジャックエッジも――。
ハカセとアイムのフリントも――。
鎧のシャルドールローグも――。
基本的には高機動近接型で、大軍を一網打尽にする武装もない。
もちろんみんなの機体もかなりいい仕上がりだし、一対多数でも相応の火力が出せるんだけど……ただ今回は辛い。
時間制限付きでもあるから、一体一体斬っていったんじゃあ時間がかかりすぎる。
……僕達が相手をするのは、軍だもの。個では基本勝ち目がない相手だ。
では、どうすればいいか。そんなことは…………もう全員知っている。
なにせ僕達、七対七十億でやり通したことがあるもの。
「……改造するぞ!」
そう、力が足りないなら……学び、変わるだけだ。
「とはいえ時間も限られています。あまり大がかりなことは……」
「ならオレとアイム、ハカセは……」
「原作に倣いつつって感じかな。ジョーとルカは」
「あたしはちょうど考えていた武装があるし、作ってみるわ」
「俺も同じくだな……」
≪鎧さんもそんな感じで、装備や調整を見直しておくべきですよ≫
「はいー! 早速頑張ります!」
そして鎧は、アルトにも後輩として傅いていた……というか敬礼していた。まぁいつものことだけどさぁ。
「なら、恭文さんは……あ、ダブルオースカイ」
「もしかしてカテドラルかな」
「いや……マーベラス達の編成なら」
「……ねぇ、お兄ちゃん」
すると桃子が袖をくいくいと引っ張り、不満げに見上げてきた。
こっちの会議は盛り上がっているけど、アイドル組は今一つって感じみたい。
「桃子ちゃん?」
「海賊さんより桃子達の方だよね。桃子もガンプラの武装を作るから、手伝ってよ」
「桃子、お前はあちらの森で静かに暮らすといい。僕達はこちらの森で暮らしていくから」
「なんの話!? 桃子達のプロデューサーなんだから、お兄ちゃんはバトルが成功するように手伝わなきゃ駄目だよね!」
「さもなければ――」
◆◆◆◆◆
「あの、私……」
そこで鋭く挙手してきたのは、笑顔のフェイトだった。
「実はRE/100のガンブラスターと、タイガースのガンダムを作っていてね。どっちかを使おうかなーって」
『タイガース?』
「……地球……日本のプロ野球チームだったな」
「はい! ……そういえばジョーさん、野球が好きでしたよね」
「実はザンギャック時代は、部隊内の草野球チームに入っていた」
「初耳だぞ、おい……!」
まぁそれについては僕もマーベラス達と同じなんだけど……実はジョー、野球も大ファン。
あっちでも宙間プロリーグの試合は欠かさずチェックしていた。えっと、ごひいきのチームはアンドロメダスパローズだっけ?
「あの、今年に入ってからガンダムとプロ野球の十二球団がコラボして……チケットとセットのガンプラを販売しているんです」
「といっても、基本は一種類」
デバイレーツを操作し、公式HPを展開。
それぞれのマスコットが円陣を組み、ガンダムのコスプレをしているエンブレムとか……初代ガンダムがバッターボックスに立つ様子とかを描いている。
「Revive版の初代ガンダムを、球団カラーに変更したものだけどね。あとはオリジナルのステッカー付き」
「へぇ……面白いじゃない」
「Revive版っていうと、恭文さんもフォーエバーの芯にしていたのですよね!」
「そうだよー。でもフェイト、あれって大事に取っておくんじゃ」
「うん。だから普通に売っているRevive版を、タイガースカラーにしようと思って……ちょっと間違えたけど、もうすぐ完成するところなんだ」
「知らなかった……」
「……あ、内緒にして、完成したら見せるはずだったのに……ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
もう手遅れなので、とりあえずフェイトの頭を撫でて、落ち着かせておく。
……フェイトも成長しているんだなぁ。やっぱり僕も負けていられない。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、さくっと今巻で片付く大暴れを」
古鉄≪そろそろシアター組や海賊組のガンプラもアップデートしたかったですからね。
特に海賊組は……RGクロスボーンとかでましたし≫
恭文「あれもかっこいいよね! わくわくだった!」
(蒼い古き鉄、やっぱり海賊機体には胸を震わせる)
恭文「それで一応、僕用のガンプラもちょっと組んでいて……」
古鉄≪ちょくちょく弄っていたんですよね。まぁその辺りも顔見せできればと……どうぞー≫
◆◆◆◆◆
「それよりやよいさん」
「あ、はいー。今はどういう感じなんですかー?」
「改めてみんなの機体を確認しつつ、作戦構築ってところだったな」
「だったら、ちょうどよかったですー」
やよいさんは肩からケースを外し、テーブルに置く。
それを開いて、中に入っていた……茶褐色カラーの改造機体を晒す。
……それは、背部に≪MS ロト≫のタンク形態を背負ったガンプラだった。
右手にはハンドガン・サブマシンガン・ロングバレル・グレネードランチャーの四つに分かれるアサルトライフル。
左腕にはシールドがジョイント越しに装備され、シールド内側にキャノン砲。
リアスカート後ろにはプラズマナイフ。
インラインダッシュやシザークロウの足回りは、戦場を思わせる汚しが入り、首回りには、右側に機関銃、左側にサーチライト。
それは……グリモアの改造機体だった。
「これは……グリモアですか!」
「はいー。と言っても、実は私のオリジナルじゃなくて……」
そこでやよいさんが出してきたのは、≪ガンプラ作り始めよう ビルドダイバーズ編≫という本だった。
「この本の作例に乗っているロトモアって改造ガンプラなんですー」
本を見せてもらうと……あ、ほんとだ! ほぼそのままなガンプラば載っている!
いや、やよいさんが参考にしたものだから、当たり前だけど!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「というわけで、最近出てきたアレの話も交えつつ……なおやよいのグリモアについては、本編中にいろいろ補足がある模様」
古鉄≪インフラックス的な感じにできればと思案中だったりします≫
(色と顔、更にメイン武装……これだな!)
恭文「でも…………グリモアレッドベレーが最高すぎて、使う人間が増えていく」
古鉄≪いっそレッドショルダーでも作ります?≫
恭文「それならまだ……」
(バンダイさん、思いっきりスコープドッグな頭部、待っています)
恭文「むせる……」
古鉄≪むせますね……≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「……ねぇ、そのSDの子、前で大丈夫なの? 大砲を構えているなら、後ろの方がいいんじゃ」
「前でえぇんよ。この大砲はIフィールドランチャー……ようはIフィールドを搭載したビーム砲やからな」
「Iフィールド……あ、ビームを弾く」
「そういうこと。シスクードは随伴機を守る盾役として設置されているんだ」
ビーム攻撃も当然とんで来るだろうし、奈緒ちゃんのシスクードは絶対に外せない。
……うん、飛んでくるよね。鉄血タイプがどっさりだったら……困るけどね!
「つまりあたし達フロントが、コロニーに取り付いて破壊か。普通に砲撃とかは難しいかな」
「大きさもあるですし、防護手段を整えると見ていいのです。初手から通じるとは思わない方がいいのですよ」
「コロニーを外周部から破壊は現実的じゃないだろうし……やっぱり、取り付いて内部を爆破よね」
「だったら、援護は任せてくださいー! この子の背中に装備しているロトは、分離戦闘もできますからー!」
「でも宇宙空間で戦車…………あ、変形できるんだったな」
「できますよー」
やよいさんは背中からロトを外し、ぱちぱちと変形……あっという間に二足歩行のMSとなった。
「……こりゃいいアイディアだよな。自走砲でもあり、脱出機≪ブースター≫でもあると」
「じゃあ、飛ぶのとかはできるの? バックパックがないとキツいんじゃ」
「そっちは大丈夫ですよー。フロントとリアスカートのブースターで、バランスは取れますから!
それにインラインダッシュも、宇宙空間でできます! タイヤで宙間の粒子を踏み締めるんです! うっうー!」
「……それ、ヤスフミもやってたやつだよな! さすが先輩!」
「やよいさん、成長したですねぇ……」
「ほんとにね……!」
偉そうだけど、つい嬉しくなってしまう。
だって、だって……あのときのことを思い出し、奈緒ちゃんも交えて、目頭が熱くなる。
「「「以前ヒルドルブでバトルしたときは、宇宙用セッティングを忘れて溺れていたのに」」」
「「「「溺れた!?」」」」
「そ、それは言わないでくださいー!」
「溺れたってどういうこと……!? 水じゃなくて宇宙で!?」
「あぁ……地上用機体だけど、宇宙活動のセッティングをしていなかったんですね」
「それなんです……。うぅ、思い出すと恥ずかしいですー」
◆◆◆◆◆
「しー! ……それでフェイトさんは」
鎧が目を見開き見やるのは、黄色と黒で塗装されたガンダム。
ただし……それはRevive版ガンダムじゃなかった。
「…………でも、形が違うようなー」
「あの、えっと……Revive版と、間違えて勝っちゃって…………」
「いや、間違えないでしょ! キャノンとか……右手の武器とかぁ!」
「フェイト、お仕置き決定」
「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
ただまぁ、そんなフェイトではあるけど……ガンプラの出来はなかなかのものだった。
フェイトが間違って購入したのは≪HG ORIGIN ヘビーガンダム≫。
MSVの一種≪MS-X≫にて登場し、ORIGINにもフラッシュアップという形で盛り込まれ、キット化された機体だった。
これはフルアーマーガンダムの代替案でね。増加装甲を外付けするのではなく、ガンダムそのものを重装甲・重武装型として再開発したものなんだ。
特徴は武装や装甲形状……あと、ガンキャノンなどと同じバイザー型のカメラかな。
武装は頭部バルカン。
ランドセル左側にビームサーベル。
右側にはビームキャノン。
右腕は前腕部に固定する複合火器システムフレーム・ランチャー。
これはミサイルランチャーと大型ガトリングが一体化した、迫力のある武器だ。
左腕には折りたたみ式のシールドを装備している。
あと予備武器として、臀部に専用ビームライフルも懸架している。
フレーム・ランチャーが潰されたときは、これで白兵戦って感じだね。
「でも、よい出来だと思います」
「ありがと。……ヤマトやフレームアームズを作ったのは、無駄じゃなかったよ!」
「……周り道に見えて、実績を積んでいたということか……」
「そういうことだねぇ」
フェイトも嬉しそうだよ。割と突貫作業なところも多かったのに、きっちり仕上げたんだから。
誇らしげなフェイトがなんだか嬉しくて、僕までにこにこ……今後も、フェイトのこういう気持ちを大事にしていこうと思った。
……問題があるとすれば…………。
◆◆◆◆◆
「……そういえばヤスフミ、この武装を使い切ったらどうなる」
「全てデッドウェイトにならないように、パージできる仕様だよ。おのれらと同じでね」
「なら安心だな」
≪最悪トローターやミニモア達に移行して……ですね。しかし、戦い抜けますか?≫
「やるしかないでしょ」
こういう仕様にしたのは、やっぱり今の編成だと足りない砲撃力や、面製圧力を高めるためだしね。
トローターとミニモアのおかげで、生存力も上がってはいる。あとは上手くやっていくだけだ。
「恭文さん、それは……どういうことでしょうか」
「そうだよ。ヤスフミ、ガンプラではいろんな武装を同時に使うの、得意だよね。ほら、マーキュリーレヴが」
「まぁね」
「マーキュリーレヴ……そういやそうだな」
「あれも武器がてんこ盛りだったからな。俺も不都合はないと勝手に納得してたが」
「扱いきるのは問題ないよ。僕の課題はその先」
そこは無茶な装備も持ち込んでいないので、大丈夫と断言できる。
ただ……まだ目指すところがあると、右人差し指で天辺を指す。
「今回みたいな状況をソロで、手持ちの武装を最大効率使いこなし、切り抜けることだもの」
「ふぇ!?」
「なんでよ! チーム戦でしょうが!」
「これも世界大会対策……というか、カルロス・カイザー対策なんだよ」
「カルロス…………」
ルカは小首を傾げるけど、すぐにハッとしてくれる。
あのバトルを……あの怒濤を思い出し、半笑いにもなるけど。
「あぁあぁ、そういうことか!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「ちょろちょろと使用機体のヒントを出していくスタイル……」
古鉄≪やっぱり肩を赤く塗るしかないですよ。それで39プロジェクトが三九人ずらずらと……≫
恭文「探すしかないか。
春香に続く閣下因子を持った、二百五十億分の一……異能閣下体を。
異能生存体はもう鷹山さんや大下さんがいるからなぁ」
古鉄≪こうして私達のレッドショルダーが完成していくわけです。
まずはあれですね、共食いさせましょう≫
春香「…………なにを怖い相談しているんですかぁ! というか、異能閣下体ってなんですか!
そもそも私は閣下じゃないですー! 普通の女の子代表:天海春香です!」
恭文「……………………」
春香「なんで疑わしく見るんですか……!」
恭文「いや、不法侵入は犯罪だし」
春香「そっち!?」
古鉄≪だったら閣下なんて言われないように、全力で女の子なあなたを教えてあげればいいじゃないですか≫
春香「……そうだね……もう覚悟を決めて、ちょっと危ない感じで行くしか……!」
恭文「春香、おのれにはアマタロスという公式カップリングが」
春香「ありませんよ!? 匂わせる程度ですからね!?」
古鉄≪そう言い切るのも駄目でしょうに……≫
(というわけで、とまと同人版を何とぞよろしくお願いします。
本日のED:柳ジョージ『鉄のララバイ』)
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