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鮮烈な日常Fourth Season第1巻 経過報告:03(サンプルあり)(2017/8/19)
古鉄≪というわけで、鮮烈な日常Fourth Seasonの経過報告です。
こちらは本編七話・Tips五話・特別書き下ろし二話で完成。
メロンブックスDLS様にて登録完了しました≫
恭文「発売日は明日(2017/08/21)となります。みなさん、なにとぞよろしくお願いします」
(よろしくお願いします)
恭文「で、今回はその書き下ろしの方を中心に。そうして明かされるフェイトのドジ」
パッションリップ「フェイトさん、また何かやったんですか?」
フェイト「リ、リップが酷いよー! 私、そこまでドジじゃないよ!?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
卯月達のフェス前に激励と思っていたら、美波が倒れました。張り切りすぎての知恵熱らしい。
全体曲の方もかなり危うくなっているけど、そっちは魅音達に任せて……とりあえず、美波が異様にへこんでいるからなぁ。
「……よくあるんだよねぇ」
それで見舞いに来た美嘉が、少し困り気味に……しかし責めることなく、気休め程度の言葉をかける。
「張り切り過ぎちゃって、体調を崩しちゃう子。うん……よくあるんだよ。猿が木から落ちる程度には」
「……」
それでも美波は両手で顔を覆い、情けなさと悔しさで涙をこぼすのみ。
簡易医務室のベッドに寝転がり、僕と美嘉はその脇で顔を見合わせる……これはマズい。
「……ねぇ美波、宇野さんって覚えてる?」
「恭文さん?」
「ほら、アプリスクで話したでしょ。鷹山さん達のいる港署とは別の署で……野草刑事みたいな名物ポジに収まった人」
「……イチョウの葉でお茶を、入れていた人?」
「そうそう」
反応があったので、即座に頷(うなず)く。
「そんなはた迷惑刑事な宇野さんには、エピソードが他にもあってね……あれは、イチョウの後だった」
「あの、恭文くん……何の話を」
「イチョウの後だった!」
「「押し通すつもり!?」」
今の美波に変な慰めをしても、全く意味がない。まずは気づかせることだ……いっぱいいっぱいなのにも、種類があるってね。
◆◆◆◆◆
「――港署も……鷹山さん達や早苗さんも協力して、大きなヤマを解決してさ。刑事科でちょっとした打ち上げをしたんだよ。
みんなでビールを飲みながら乾杯していたら、給湯室からジュージューという音と、美味(うま)そうな臭いがしてきて」
≪……そうしたら宇野さんが、レバニラ炒(いた)めを持ってきてくれたんですよね。近所にたっぷり生えていた『ニラ』を収穫して≫
「へぇ……いい人じゃん!」
「気づかいのできる方なんですね」
「……危ないところだったよ」
「「え!?」」
本当に……本当に、ヤバかった。あのときのことを思い出すと、ちょっとゾッとしてしまい……軽く身震い。
「確かに宇野さんの近所で育っていたのは、ほとんどが本物のニラだった」
「本物!?」
「僕もいい匂いで、箸を付けようとした瞬間……溜(た)まらなく嫌な予感が襲ってさ。トラウマが刺激されたというか」
「ま、待ってください。恭文さんが、嫌な予感がした? ですがレバニラですよね!」
「あ……ひょっとして」
美波が両手を軽くずらし、ゾッとした表情で僕を見上げる。
「確かニュースで……ニラって、毒性のある植物と間違えることがあるとか……」
「そう……ニラと葉が似ている『スイセン』が混ざっていたのよ」
◆◆◆◆◆
「……よく食べる前に気がついたわね」
「いや、僕以外は食べたよ」
そこで美波が……タツヤ達が全員、信じられない様子で震え、顔を見合わせる。
「ちょ、ちょっと待ってください。恭文さん……あの方達、食べたんですか!? 致死量十グラムの劇物を!」
「嫌な予感がしている間に鷹山さんが、大下さんが、カオルさんが、早苗さんが、トオル課長が、その場にいる人達が次々に食べてさ。止める間もなかった」
「じゃあ、危ないところだったっていうのは……!」
「命が危ないという意味」
「「「いやああぁあああぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁ!」」」
「でもアルカロイドってヤバいんだねぇ。みんな食べた途端、すぐ強烈な吐き気に襲われてさ。
刑事科全体がちょっとした地獄絵図みたいになって……メンバー全員、それから数日はいわゆる……激しい嘔吐(おうと)・下痢・頭痛などの食中毒症状に苦しみ抜いた」
「「「うわぁ……!」」」
三人は想像するのも嫌と言わんばかりにおののき、呻(うめ)いた。でも当然、疑問が頭をもたげるわけで。
「それなら、恭文さんがさっき言っていた”トラウマ”というのは」
「……実は十年くらい前、フェイトが全く同じことをやらかしてさ。
今は精神病棟にいる義母や家事手伝いな駄犬、焼きそば屋に転職した義理兄と揃(そろ)って被害に遭った」
≪この人、フェイトさんの手料理だからってバクバク食べて……致死量を超えちゃったんですよ。まぁ裏技で何とか生き残れましたけど≫
「フェイトさんェ……!」
美波もアプリスク絡みで、フェイトのドジぶりはよく知っている。
だからこそ頭を抱え絶望……あとね、その『どうして結婚したの』って目はやめて?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
パッションリップ「……フェイトさん」
フェイト「じ、事実です。あのとき、危うく母さんやクロノも……ふぇ……ふぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇ!」
(なお閃光の女神、それ以来野草やらきのこ採取の際には本気で気をつけるようになりました)
恭文「そう言えば、リンディさんやアルフさんが明確におかしぶっ飛び始めたのもあのあと」
フェイト「やめてぇぇぇぇぇぇぇ! 因果関係をつけないでぇ!」
恭文「果たしてそんな話で、美波は復活できるのか。疑問だよねー」
フェイト「ヤスフミが言わないでー! というかあの、ごめんなさいー!」
パッションリップ「スイセンとニラは間違えやすい……よし、メモメモ」
古鉄≪では、続いてはもう一つの書き下ろしをご紹介します。どうぞー≫
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
でも決勝トーナメントに残っていることは、本当に嬉(うれ)しくて。
……これで行方不明だというお友達も、見つかっているといいのですけど。
「まぁアイツも楽しんでいるみたいだし、問題ないわよ。で……ここよね、チハヤ」
「えぇ」
千早さんに案内を頼んで、わたくし達が入ったのは……こちらの卯月さん達が滞在しているホテル。
卯月さん達もあれから大変だったようですけど、とても素敵なステージを披露したとか。
なのでそのお祝いも兼ねて、途中でケーキとお花も用意しました。なおマーベラスさんの提案です。
「いきなり来ちゃったから、きっと恭文さん、びっくりしますよね! こっちの卯月ちゃん達も元気かなー!」
「いろいろあったけど、凄(すご)くいいステージだったわ。まぁ社の情勢はゴチャゴチャしているんだけど」
「問題ねぇだろ。特にあの、腹の据わったド外道の島村さんならよぉ」
「……島村さんの認識、とことんぶれないのね」
「うん、アイムや竹達さん達とバトルしたときも……その、相当だったから」
「そうでしょうか。至って普通」
『そんなわけないから!』
ハカセさんのみならず、マーベラスさん達からも即行で否定……確かに、ちょっとヤキモチ焼きだったかもしれませんけど。
とにかくCPの方に話を通し、みなさんがいる大部屋に入って御挨拶。
「邪魔するぜ!」
「恭文さぁん! 決勝大会進出、おめでとうございまぁぁぁぁぁぁぁ……!?」
……それで、わたくし達は絶句してしまった。
中央に置かれたバトルベースには、ぼろぼろなガンプラ達が倒れていた。
更に……スク水やら、メイドやら、ビキニやらを着て沈んでいるみなさん。しかもそれが、男女関係なくなんです。
恭文さんもメイド服ですし、その……ゴリラっぽい人も黒ビキニで凄(すご)いことに。
なおそんな中で、実に微妙な表情で立っている方もおかしい。猫耳を付けていまして。
というかあの、えっと……この、状況は。
『何これ!』
◆◆◆◆◆
「で、ミク……だったか。勝ち残ったソイツ以外は罰ゲームで、その惨状と」
「部活の掟(おきて)は敗者必滅なんだよ、マーベラスさん……」
「でも、それがみりあ達を強くするの!」
「それは恥を感じなくなるって意味じゃあ、ないよな……!」
「島村さん達、すっかり雛見沢(ひなみざわ)式部活に染まっているのね」
『いやぁ、それほどでもー』
「……褒めてはいないわよ? いや、本当に」
牛のコスプレ状態な莉嘉ちゃんとみりあちゃんが、目を輝かせながら力説。でもマーベラス達はどん引きです。
「はう……牛さんなみりあちゃん達、かぁいいよぉ! おっもちかえりー!」
そしてレナが光の速度で、そんな二人を奪取。目一杯抱き締め幸せそうに頬ずり……やっぱりマーベラス達もどん引きです!
「お、おい……今のなんだ! 動きが見えなかったぞ!」
「あぁ……!」
「レナは光の速度でパンチも撃てるから」
「人間じゃないわよね、それ! まさかこれも、その部活の効果とか言うんじゃないでしょうね!」
◆◆◆◆◆
むむ! 恭文さんが何やら装備変更を! しかも、カイラちゃんもまた新しいキットを取り出して!
「ふ、だったらあたしも……≪HGCE パワードレッド≫にチェンジだぁ!」
「……なんか、ふとましいのが来たな」
「百五十メートルの刀をぶん回す形態だからな」
「マジかよ!」
「まぁガンプラバトルだと、素組みでやるのは難しいんだが……でもパワーは折り紙付きだぜ?」
百五十メートル……その大きさと迫力を聞いて、マーベラスさんの目がキラキラし始めた。
「百五十メートル……おい、ハカセ!」
「無理無理無理無理! それ、実体剣だよね! ビームとかじゃないよね!
挙動モーメントの負担とか、製造の手間とかもあるし……ゴーカイオーでも無理だって!」
「なら大丈夫なように考えるぞ!」
「えぇー!?」
「おい、それ作るの手伝わせろ! 参考にする!」
「いいぜー! マジでできたら楽しいよな!」
あれ、なんだろう。凄(すご)いかみ合っているようで、かみ合っていないような……というか、ゴーカイオーって何でしょう。
みなさんのガンプラでしょうか。なおハカセさんについては、完全に押しつけられたので机に突っ伏しぐすぐす……可哀相(かわいそう)に。
◆◆◆◆◆
ルカにはめいっぱいお礼を伝えた上で、アームレイカーを押し込み。
「蒼凪恭文、ブルーフレームD――目標を駆逐する!」
修復と改修が完了したブルーフレームで、空へと飛び出した。
ヴィーヴルストライカーのおかげで、アストレイの航行能力は上昇。その加速も鋭くいい感じー!
≪しかしブルーフレームもいろいろ様変わりしていますね≫
「もう十年近く続いているシリーズだしねぇ。でもそれが楽しい……っと」
早速敵機反応だ。ただ近づいてくる二機は、こちらに攻撃する様子はなくて……。
『あ、恭文ちゃんにゃ! ちょ、攻撃はストップー!』
『し、白旗白旗……うぅ、なら両手を広げてハグですー!』
「智絵里、それは意味が分からない」
こちらに併走してくるのは、ガイアガンダム(みく)とベアッガイ(智絵里)。
『さすがにこの混戦状態で、さっきみたいな無軌道な暴れ方はアウトにゃ。それに……罰ゲームもあるし……!』
『ここは第二ピリオドの如(ごと)く、共同戦線ってのが定石かなって……なので』
「……それは難しいっぽいよー」
『『え!?』』
そこでこちら目がけて飛んでくるのは、ピンク色のメガ粒子砲。
咄嗟(とっさ)にステルスドラグーンを展開し、砲撃を左右から包むような位置に配置。
砲撃がその合間を通るコンマ何秒かの間に、勝負は決定していた。
刃と刃の間で広がる圧力は、粒子砲を受け止め……コロニー側に曲げる!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
恭文「なぜこんな状況になったか。それについては本編をご覧頂ければと思います」
パッションリップ「わぁ……やっぱり楽しそうです!」
恭文「楽しいよー」
パッションリップ「私も代わりの……人間サイズの手とかがあればなぁ」
恭文「……なら、一緒に作ってみる?」
パッションリップ「え!?」
恭文「実はチョマーさんと仲良くなった流れで、メガサイズのユニコーンをもらってきてさ。
HGよりもずっと大きいし、手間もかかるからどうしようかと思ってたんだけど」
(どーん!)
恭文「リップ、ちょっと手伝ってくれるかな」
パッションリップ「恭文さん……はい! 私、頑張ります!」
恭文「ありがと……っと」
パッションリップ(あ、また……私の胸を見て。やっぱり、大きい胸……好きなんだぁ。
ど、どうしよう。恥ずかしいけど、嫌じゃない。恭文さんはいつも優しくて、私の手を……心を引っ張ってくれて。
だからそんな恭文さんに魅力を感じてもらえるのは、ドキドキするというか)
恭文「……リップ、この……右胸の上、染みが」
パッションリップ「はひぃ!? あ……ほんとだ」
恭文「夕飯のカレー、作ってくれたときに付いちゃったのかな。まずは染み抜きしようか」
パッションリップ「は、はい! それなら、あの……お願いします!」
恭文「何を!?」
パッションリップ「だって、ぽんぽんってするから、私の胸に触れることになって……。
だ、大丈夫です。恭文さんに触られるの、初めてじゃないですし。今は、マスターさんですから」
恭文「服は脱ぐんだよ!?」
パッションリップ「……! そ、それはつまり……あの、奥様の書物みたいな感じで」
恭文「おのれも何を読んでいるのー! というかジャンヌー!」
フェイト「ふぇ!? でも待って。パッションリップの胸に触れた?
ヤスフミ、もしかして……そ、それならなんで教えてくれないの!? 奥さんなのに!」
恭文「違う違う! CCCコラボのとき、リップの深層心理にダイブする必要があって……あ、あのときは失礼をー!」
パッションリップ「謝らなくても大丈夫です! 緊急事態でしたし、あのときもいっぱい……いっぱい謝ってくれて」
メルトリリス「……ほんと相変わらず無軌道な奴ら」
白ぱんにゃ「うりゅー?」
(その後、メルトリリスに手伝ってもらい、染み抜きは無事に完了。
蒼い古き鉄とパッションリップは、楽しくメガサイズユニコーンを作り始めたそうです。
というわけでみなさん、鮮烈な日常Fourth Seasonの方何とぞよろしくお願いします。
本日のED:T.M.Revolution『Committed RED』)
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