頂き物の小説
本編に組み込まれるかもしれない番外編『Hyper Evolution/真なる太陽の輝き』
ラン・ミキ・スゥ『しゅごしゅごー♪』
スゥ「ドキッとスタートドキたまタイム、本日のお話は・・・・・・なんと、番外編ですぅ!!」
ミキ「正確には、とまと外典の番外編なんだけどね。」
ラン「200万ヒット記念といいつつ、既に210万を超えてたりするのは気にしない方向でねっ!!」
スゥ「さてさて、今回あむちゃん達に訪れるのは・・・予想もしなかった出会いと、これまた予想もしなかった出来事なのですぅ。」
(立ち上がる画面に映るのは、天を指し示す緑色の髪を持つ乙女。なんだか、エフェクトがいつもより豪華になっている。)
ミキ「・・・・・・なんというか、すごく大変そうだね。主に恭文が。」
ラン「でもまぁ、楽しそうなのでよしとしようっ!!それじゃ番外編スタートッ!!せーの」
(というわけで、本日もお馴染みなポーズ)
ラン・ミキ・スゥ『だっしゅっ!!』
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「ティア、ひっさしぶり〜♪元気にしてた?」
「・・・スバル、いきなり抱きついてくるのは止めて欲しいんだけど?」
「またまた、ティアも嬉しいくせに〜?それとも、ジンの方が嬉しい・・・・・・って痛いよティアッ!?アイアンクローは止めてっ!?」
「あんたはいいわよねスバル・・・なにげに良太郎さんとイチャイチャできて。私はねぇ?毎日毎日フェイトさんとアイツのイチャラブっぷりを見せつけられて、それなのにジンとはただでさえお互いの休みがうまく重ならないのに遠距離恋愛みたいな形になって・・・・・・不安でしょうがないのよっ!!」
「それ、間違いない区八つ当たりだよねっ!?お願いだからはなしてぇぇぇぇぇっっっっっっ!?!?」
・・・・・・さて。今回のお話は、ガーディアンの皆と一緒にミッドに訪れていたある日の出来事である。
そして現在の状況は、朝っぱらから家に強襲してきたスバルがティアナにアイアンクローをかけられている所です。
・・・でもまぁ、スバルの自業自得かな?なんかジンも厄介な事件に巻き込まれてるみたいだし。けれど、ジンとティアナもゆっくりと話をする時間も欲しいだろうし・・・・・・う〜ん、困ったな。
「あ、あのさティア・・・そろそろ止めてあげて?ほら、ガーディアンの皆も戸惑ってるし。」
というか、話についていけてないね・・・・・・海里とりまが特に。まぁ、ティアナにそんな話を振らなかったからかもしれないけど。
「・・・分かりました。で?わざわざ朝っぱらから来た理由はなによ?」
「いたたたたた・・・・・・えっとね、用があるのはディードになんだ。せっかくミッドに来てるんだからノーヴェ達とも会わせたいと思って・・・それで、今日1日は私も休みをとって皆で遊びに行こうって考えたんだっ!!」
・・・・・・よし。
「「・・・・・・このアホォォォォォッッッッ!!」」
「あ痛ぁぁぁっっっっ!?!?」
りまからハリセンを受け取った僕とティアナは、それをスバルの頭に振り下ろす。
そんな事を当日に言ってくるのはどういう事なのさっ!?今回僕達はほぼ休暇に近かったからあれだけど、普通なら断られてもおかしくないでしょうがっ!!
・・・しかしりま、ナイスな準備だったね。
「えぇ。あの言葉を聞いてツッコむべきと判断したから。できる事なら、私自身がツッコみたかったわ。お笑いの道は甘くないのよ。」
「いやいやいやいやっ!?なに言ってるのさりまっ!?」
・・・・・・そんな話はさておき、僕達はスバルと一緒にノーヴェ達との待ち合わせ場所に向かう事になった。
なお、フェイトはやる事があるというので残念ながらお留守番。
けれど、チンクさん達に会うのも久しぶりだな・・・・・・でも、なんか忘れてる気がするのは気のせいかな?
200万ヒット・・・いや、210万ヒット突破記念小説?
とある魔導師と古き鉄とドキドキな夢のたまご/だっしゅっ!!・・・もとい、とある栄光の流星と14番目の機人の物語
本編に組み込まれるかもしれない番外編『Hyper Evolution/真なる太陽の輝き』
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「よぉ、なんとか連れてこれたみたいだな。」
「まぁねっ♪」
「・・・相変わらず元気そうね?」
「そりゃ、元気が取り柄っスからねっ!!で、そっちが恭文の友達っスね?私はウェンディ、よろしくっス!!」
「私はディエチ、よろしくね。」
「そして、姉がチンクだ。こっちがノーヴェと言う。まぁ、よろしく頼む。」
「・・・・・・ノーヴェだ。」
・・・・・・スバルさんと一緒に向かった待ち合わせ場所で待っていたのは、4人の女の人。
みんな綺麗な人(チンクさんはどちらかというと可愛いの部類に入ると思うけど)ばかりで、正直驚いた。
「それでディード、元気にしてたっスか?」
「えぇ・・・・・・そちらも、元気そうでなによりです。」
「でも、ディードは本当に変わったね・・・とても輝いて見えるよ?」
「そうだな、姉も嬉しいぞ。」
最初はディードさんに似てなくて驚いたけど・・・ディードさんの笑顔をみてると、やっぱり姉妹なんだなって思う。
・・・・・・あたしも、あみとこんな姉妹になれたらいいな。
「・・・それはそうと恭文、ホントに小学生してるんだね。スバルから話を聞いた時はびっくりしたよ。」
「・・・・・・スバル?」
「・・・ア、アハハハハハハハハハ・・・・・・」
「まぁまぁ、似合ってるから問題ないんじゃないっスか?それに、私らがちゃんと社会復帰したらチンク姉も小学校に通ってみるのもどうっスかね?」
「なっ!?あ、姉が小学生だとっ!?」
「・・・・・・ぶん殴るぞウェンディ?」
「ぶん殴ってからいわないで欲しいっス!?」
「でもでも、けっこう楽しいですよ〜?」
「・・・お姉ちゃん、本当に楽しそうですぅ・・・」
「・・・そういえば、そこに浮かんでいる子達が「しゅごキャラ」っていう子達かな?・・・私達にも見えるんだ。」
・・・・・・まぁ、ウェンディさんはおいといて・・・・・・やっぱり、ディエチさん達にも見えるんだ。
「・・・ここまで恭文さんの周りにしゅごキャラが見える人が多いと、逆に見えない人が貴重に感じますね。」
「いや海里、その考えはおかしいから。普通は見えないんだからね?」
「・・・・・・でもまぁ、海里の言う事も当たってる気がするけどな。むしろ、恭文の周りに俺らも含めた特殊な人間が集まってるんじゃないか?」
・・・つまり、恭文はいろんなものを引き寄せてると。だからトラブルも引き付けてるのかな?
「・・・・・・しかし、恭文のしゅごキャラは本当にシオンなのだな。」
「言わないでチンク、僕も最初はびっくりしたんだから。」
「まぁ、さすがにこれは驚くよなぁ・・・でも、シオンが見たらなんて言うか・・・」
その時、シオンを見ながらノーヴェさんが呟いた言葉がやけに気になった。
シオンが見たら?
「え、ノーヴェさんどういう事ですか?シオンが見たらって・・・シオンはそこにいるじゃないですか。」
「・・・・・・お前、話してなかったのか?」
「・・・そういえば、忘れてた。」
≪まぁ、ある意味ではあなたの黒歴史そのものですからね。≫
うん、訳がわからないんだけど?
「皆さん、遅くなってしまって申し訳ありません。」
・・・・・・すると、後ろからやけに聞き覚えのある声が聞こえる。
そして私達が振り向くと、そこに立っていたのは・・・・・・緑色の髪で、恭文と同じくらいの身長の女の人。
「そちらがお兄様がお世話になっているというガーディアンの皆さんですね?私はシオン・ソノバラと言います。いつもお兄様がご迷惑を・・・・・・って私の顔になにかついていますか?やけに皆さん私を凝視していますが。」
というか、恭文がキャラチェンジしたシオンそのままの女の人が、そこに立っていた。
『・・・・・・ええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっっっっっっっ!?!?!?』
なにこれ、あたし聞いてないんだけどっ!?
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・・・・・・しまった、この事を想定するのを忘れていた。
「・・・そうね。私もついつい頭から除外していたようよ。」
≪まぁ、しゅごキャラのシオン自体がただでさえインパクトありますからね・・・≫
「・・・・・・なるほど、あれがもう一人の私ですか・・・・・・」
・・・・・・さて、こうなると当然シオン・・・あぁ、しゅごキャラじゃないほうね?の説明をあむ達が求めてくるんだろうけど、どこまで話したらいいものか・・・・・・
「どういう事恭文っ!?なんで実際にシオンがいるのかなっ!?」
「・・・というか、あの人が『なりたい自分』だったの?どれだけ歪んでいるのよ。」
・・・・・・りま、なに訳のわからない事を言っているっ!?
というか、どちらかというとあっちのシオンの方が姿を真似ているだけだからねっ!?しゅごキャラのシオンの方がオリジナル・・・って言い方でいいのか?
「いや、そっちの方が分からないよっ!?」
「・・・それはさすがに、こちらのシオンさんに失礼では?」
唯世と海里も落ち着けっ!!僕は何も間違った事は言ってないんだよ。
「お兄様の言う通りですね。私の方がこの世界に生まれ落ちたのは先ですが、ある意味で私はお兄様の『なりたい自分』を模倣していますから・・・だって私、ワームですから。」
「ワーム?」
「・・・・・・待て、それってまさか・・・『仮面ライダーカブト』のワームじゃないよな?」
「あら、よく知っていますね?」
『・・・・・・ええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっっっっっっっ!?!?!?』
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その後、恭文としゅごキャラじゃない方のシオンさんから話を詳しく聞いた。
・・・・・・うん、確かに本物の仮面ライダーとはこの前会ったけどさ・・・・・・
「恭文、お前はなんで小さい頃なら男の子の誰もが憧れる夢をあっさり叶えてやがるんだっ!?本物の仮面ライダーと会ったり、変身したりとかすごすぎるだろっ!?」
「・・・まぁ、お話を聞いてシオンさんが特に悪い事をしようとしている訳ではないという事は分かりましたが・・・」
「ははははは・・・笑うしかないってのはこの事かな?」
「なんだかもう、驚いてばっかりだよ。」
「それはいかんぞ唯世。王たる者、いかなる事も受け入れなければな。」
ははは・・・・・・男の子組は瞳を輝かせているや。やっぱり、本物のヒーローってのはかっこいいから憧れるのかな?
「でも、恭文さん世界を救ってたんですねぇ・・・スゥは、驚きなのですぅ。」
「別に、僕一人の力って訳じゃないよ。六課にいた頃の皆や、良太郎さんや恭太郎達に本物の仮面ライダーとか・・・いろんな人の力を借りて、ようやく勝ち取る事ができたんだから。」
・・・・・・まぁ、恭文はああ言ってる訳だけど・・・それでも、あたしはすごいと思うな。
「しかし・・・自分と同じ存在が目の前にいるというのは不思議ですわね。」
「けれど、あくまで私とあなたは違う存在ですわもう一人の私。あなたは『ワームとしてのシオン』として生きる存在。私は『しゅごキャラとしてのシオン』として生きる存在なのですから。」
「そうですわねしゅごキャラの私・・・・・・しかし、『私』という太陽はさらに輝きを増すという事ですね?」
「それは盲点でした・・・・・・では、シオン教を二人で立ち上げて信者を広げていけば・・・・・・」
「待て待て待てぇぇぇぇっっっっ!?!?何とんでもない事口走っているのさっ!?」
「「別におかしな事はありませんわお兄様。『私』という太陽はそう・・・全ての存在を輝かせるのですから」」
「なぜに息ぴったりで同じ台詞をしゃべるっ!?どんだけ意気投合してるんだお前らはっ!?」
「「当然ですわお兄様。なぜなら『私』はシオン・ソノバラ・・・・・・愛に生き、愛に殉じる情熱的な女です。それは、しゅごキャラやワームという括りすら凌駕するのですから。」」
「だから、そのステレオ音声をやめぃっ!?」
・・・・・・でも、恭文は大変かもね?
「・・・そんな心配無意味よあむ、どうせ皆巻き込まれるから。」
・・・はいっ!?
いやいやいやいやティアナさん、なに不吉な発言してるんですかっ!?
「・・・『シオン・ソノバラ』という存在はね、ある意味ではアイツより厄介な存在なの。天上天下唯我独尊を地でいく上に誰にも止められないし・・・おかげで何度振り回された事か・・・・・・」
「ティアはまだいい方だよ。多分、一番振り回されてるのはギン姉じゃないかな・・・・・・シオンの場合、大切な人ほど振り回す傾向があるみたいだし。」
「・・・・・・シオンさん、この時間でもなんですね・・・・・・リィル達もどれだけ振り回された事か・・・・・・うぅ」
「大丈夫ですよリィル、お姉ちゃんがついてるのですっ!!」
・・・・・・な、なんなのそれ・・・・・・あたし、すごく心配になってきたんだけど。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・・・・・・Wシオンによる混乱はさておき、僕達は皆であちこち回る事にしたんだけどさ・・・・・・
「・・・・・・ねぇ、なんで買い物の支払いが全部僕一人なのかなっ!?」
「え?いいじゃん別に。こういう時は、男の人が払うのが・・・・・・」
「・・・黙れKY。お前とウェンディにしゃべる権利はない。」
「私もっスかっ!?」
当然だ。他の皆はさすがに遠慮しているのに、この二人だけはさっきから好きなだけお菓子やらなにやら買いまくってそのたびに僕に支払いを要求するのだ。
特にスバル、給料貰っているくせに人にたかるとかもうなんなのこのKYは。あと、ウェンディは限度ってものを知れ。
「残念だけど、私もそう思うわ。」
『私達(俺・僕達)もそう思います』
「・・・スバル、ウェンディ。すまん、姉には否定できん。」
「というか、少しは遠慮しろってんだ馬鹿。」
「ノーヴェの言う通りだよ。」
「まったく、この事はギンガさんに報告しますからね?」
「「それは勘弁してぇ!!(してほしいっス!!)お小遣い減らされちゃう(っス)!!」」
皆からさんざん酷評され、さらにシオンの一言でスバルとウェンディは涙を流しながらすがりつく・・・なるほど、お小遣い制になったのね。
「残念です、もう報告しましたから。ほら、仕事で忙しいのにギンガさんから通信が・・・・・」
『・・・スバル、ウェンディ。少し、頭冷そっか?あと、なぎ君はごめんね?後でお金は返すから。もちろん、スバルとウェンディのお小遣いから差っ引くから。』
「「そんなっ!?」」
「ありがとギンガさん。忙しいのにごめんね?」
『うぅん、なぎ君は悪くないから・・・時間ができたら連絡するから、その時にゆっくり話を聞かせてね。』
・・・・・・なんだろう、ギンガさんの視線がやけに怖かったんだけど?
≪きっと、あなたがまたフラグを立てた事を無意識に感じ取ったんじゃないですか?≫
やめてぇぇぇぇっっっっ!?!?つか、ギンガさんとの件については決着ついたじゃないのさっ!!ほら、僕ちゃんと断ったしっ!!
「そんな言い訳は見苦しいですわお兄様。」
「しゅごキャラの私の言う通りです。恋する乙女の炎はそう・・・燃え尽きる事などないのですから。それに、『愛とは奪うもの』という言葉もありますし・・・・・・」
そんな愛は重すぎるわっ!!というか、どっかで聞いた事のあるような・・・
「・・・・・・ちなみに、ヒカリちゃんや他の新・現地妻が恭太郎君に猛アタックをかけるのは、シオンさんの言葉に感銘を受けたからなんですぅ・・・・・・」
「・・・うわ、それ最悪ね。」
そして、恭太郎があぁなった原因は未来のお前かっ!?知りたくなかったよそんな事っ!!
「さすがは私ですね。その言葉が人を動かすほどとは・・・」
「もう一人の私、やはりシオン教を設立しましょう。そうすればきっと、次元世界全域に影響を・・・・・・」
「だああぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!その話題はもう禁止ぃぃぃぃっっっっっっ!!!!」
『ムリィィィィィィィィィィィィィィィィッ!!』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?
あまりにもタイミングの良すぎる叫びに、思わず後ろを振り向く。
そこに発生していたのは、大量の×キャラ。
・・・・・・またかい。どんだけ僕の周りはトラブルに好かれてるんだよ。
「・・・スバル、ティアナ、皆と一緒に下がってて。つーわけで、ミキ。」
ミキは言いたいことをすぐに察してくれた。だから僕を見て強く頷いてくれた。あむとラン・・・いや、ガーディアンの皆も同じく。
「お兄様、私は・・・・・・ポイ捨てですか?」
後ろから聞こえた声に、僕はズッコケる。起きながら声の方を見ると、恨めしげに僕を見ていたシオンが居る。
というか、似たようなやりとりが前もあったよねっ!?
「そんな嫌な言い方やめてくれるっ!? てーか、セイントブレイカーは使ったら僕が動けなくなるでしょっ!!」
精神的に潰れてしまう。女装で戦うのは、やっぱり辛いんだ。
慣れるべきかどうかとか、色々考えてしまってダメなんだ。だからごめん、許して。
「大丈夫です。キャラチェンジで家まで引っ張っていきますし」
「それはもっと嫌だっ!!前にも言ったけど、シオンとはガチな緊急時以外はキャラなりしないからっ!!」
「・・・・・・お兄様が冷たいです。しくしくしくしくしくしく」
「わざとらしく口で『しくしく』言いながら泣くなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!あぁもうっ!!みんな、いくよっ!!」
『おうっ!!』
「僕のこころ」
「俺のこころ」
「私のこころ」
「ややのこころ」
「俺のこころ」
「僕のこころ」
「あたしのこころ」
「僕のこころ」
『アンロックッ!!』
そして、僕達はその姿を変える。自分の、『なりたい自分』に。
『キャラなりっ!!』
拳を強く握る。そして×キャラを指差す。指差しながら、願う。
今を覆し、未来へと繋ぐ。そんな魔法使いになりたいと、強く・・・・・・強く。
【「アミュレットハートッ!!」】
【「アルカイックブレードッ!!」】
【「クラウンドロップッ!!」】
【「ディアベイビー!!」】
【「プラチナロワイヤルッ!!」】
【「スカイジャックッ!!」】
【「サムライソウルッ!!」】
【「ビートジャンパー!!」】
『我ら、しゅごキャラガーディアンズ!!!!』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・待て待て待て待て待てぇぇぇぇぇっっっっっっ!?!?!?なんなの今の掛け声とポーズはっ!?こんなの、あたしのキャラじゃないしっ!!」
盛大に決めポーズをとった後、我に返ったあむが顔を真っ赤にして叫ぶ。
「あむ、恥ずかしがるのは後にして。今はあいつらを浄化する事が先だよ。というか、ノリノリだったじゃん。一番最初に名乗ったのも、中央を陣取ったのもあむだし。」
「それは恭文もでしょっ!?・・・・・・あぁもうっ!!みんな、いくよっ!!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「・・・・・・スバル、あの子達はいったい・・・・・・」
「ごめんねディエチ、あんまり私も詳しく知ってる訳じゃないんだ。」
「それに、あんまり他の人に吹聴する内容でもないのよ。あの子達のためにもね。」
「しくしくしくしくしくしく・・・・・・しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく」
「というか、あんたはいい加減泣くのをやめなさいよっ!?わざとらしすぎるのよそれっ!!」
あんたアイツのしゅごキャラなんでしょっ!?アイツの気持ちも汲みとってやりなさいよっ!!
「なにを言ってるのですかランスターさんっ!!例えば、ジンさんが他の女の人といちゃいちゃしているのを見てあなたは平然としていられるんですかっ!?私にとって同じ事なんですよっ!!」
うぅ、それを言われると・・・
・・・・・・というか、ジンは浮気とかしてないわよね?あぁ、心配になってきたわ。なんだかんだでジンはその面倒見のよさもあって人気が出てきているらしいし・・・・・・
「・・・なぁ、姉にはティアナから黒いオーラが見えるのだが・・・」
「チンク姉、アレに関わっちゃ駄目だ。」
「そうですわ。あれを鎮める事ができるのはフレイホークさんだけですし・・・・・・ところでしゅごキャラの私?あのキャラなりというものは他の人ではできないのですか?」
「・・・・・・えぇ。他人のしゅごキャラとキャラなりできるのはお兄様と日奈森さんのみですし・・・」
「・・・フッ、あなたは本当に私ですか?私の尊敬する、天の道を往き、総てを司る方のお婆様はこう言っています。天の道を天の道を往き、総てを司る方の進化は光よりも速い。全宇宙の何者も、天の道を往き、総てを司る方にはついて来れないと。」
・・・しゅごキャラのシオンの言葉を鼻で笑い、シオンは天を指さしながらそう語る。
あいかわらず訳の分からない語録ね・・・・・・というか、長っ!?
「そう。天の道を往くからには、私達は絶えず進化しなければならないのです。常識?固定観念?そんなもの打ち壊しましょう。私達のお兄様への愛は・・・・・・何者にも遮る事などできない、太陽の光なのですから。」
「・・・・・・そうですわね。私達のお兄様への愛は、リインさんとフェイトさんの愛が闇を照らす月のような優しさとは違います。情熱的な愛なのですから。」
・・・・・・え、なんで今の超理論で納得するの?訳がわからないんだけど。
「では、行きましょうもう一人の私。」
「えぇ、しゅごキャラの私。」
「私のこころ」
『解錠』
「アンロック」
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スバル達からいる方向から翡翠色の光が溢れて、僕達は思わず動きを止めてしまう。
その光に、なんとなく嫌な予感しかしなかったから。
「・・・・・・キャラなり」
光の中から姿を現したのは、瞼を閉じたシオン。腰まである翠色の長い髪はそのままに、髪の左側に十字架のアクセサリー。
身に纏う服のデザインは、リインのバリアジャケットと同じデザインの服。ただし、色は眩いくらいの銀色。
その上から、ワインレッドに染まり、銀色のラインがはしるシオンのバリアジャケット。あと、なぜか背中から翼のような光が放出されている。
見開いた目の色は右が空のような水色と、左が深い海のような蒼。淡い輝きを放つその姿はまさに、太陽のようだった。
「真、セイントブレイカー」
『・・・・・・ええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっっっっっっっ!?!?!?』
本日3度目となる、全員の叫び声が当たりに響く。ただし、今回は僕も一緒だった。
え、なにこれっ!?なんでシオンがシオンとキャラなりしてるのっ!?
≪主様、ジガンもびっくりだけど落ち着くなの。≫
≪・・・・・・さすがに、私も驚きです。フリーダムすぎるのにもほどがあるでしょうに。≫
「まぁ、私も驚きですけどね・・・・・・」
【しかし、これくらい私達にはどうってことないですわお兄様。そう、私達はお兄様への愛に生き、その愛に殉じる情熱的な女ですから。】
「納得いくかあぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっ!?!?答えになってないからっ!!」
「そんな事よりお兄様、その×キャラというものを倒すのが先です。」
そんな事をいいつつ、シオンは右手を上げて、指をパチンと鳴らす。
「ここからは、徹底的にクライマックスと行きましょう。」
≪The song today is ”FULL FORCE”≫
どこからともなく鳴り響くのは、音楽。そのままシオンは右手に、金色に輝いたブレードモードのゲシュペンストを握る。
「さぁ・・・・・・私という最強を、その身に刻み込みなさい」
≪HYPER CLOCK UP≫
音楽が始まり、そんな電子音声が響くと・・・・・・シオンの姿が消える。
『ムリィィィィィッッッッッッ!?!?』
『ムッ、ムリムリィィィィッッッッ!?!?』
次の瞬間、僕達が戦っていた×キャラ達が、衝撃と共に次々と空中へ吹き飛ばされていく。
・・・・・・ま、まさかっ!?
「ちょっと恭文っ!?何がどうなっているのっ!?」
「・・・・・・・まさか、クロックアップかっ!?」
「空海、クロックアップって?」
「仮面ライダーカブトの代表的な能力で、早い話が時間を加速させた高速移動だっ!!」
≪・・・いえ、そのさらに上をいくハイパークロックアップですよ。≫
【・・・・・・つまり?】
「僕達の活躍、ナシって事だよ。」
頭に疑問符を浮かべているミキに、僕はそう答える。
だってねぇ・・・・・・空中で、×キャラ達が盛大にぼこられているもん。
「真・孤狼・・・・・・」
すると、空中にゲシュペンストを構えたシオンが現れる。ゲシュペンストの刃には、青い魔力が輝いていて・・・・・・
・・・・・・ってあれ?色はワインレッドだけど、バリアジャケットを着けたシオンに姿が変わってるっ!?
「一閃っ!!」
ゲシュペンストから放たれた砲撃に近い斬撃は、一箇所に固まった×キャラ達を飲み込み地面に叩きつけようとする。
そして、その着弾点には・・・・・・
「ビートスラップ」
右足に光を携え、背中を向けているセイントブレイカーなシオン・・・・・・って待て待てぇっ!?あいつら、分身できるのかいっ!?どこのジャ○プ版太○望っ!?
「ハイパー・エフェクトッ!!」
真紅と翡翠の炎となった蹴りが、青い斬撃に押し寄せられてきた×キャラ達に叩き込まれる。そして、×キャラ達は爆発に飲み込まれた。
炎が収まると、バリアジャケットのシオンが降り立ってセイントブレイカーなシオンとハイタッチし、セイントブレイカーなシオンがバリアジャケットのシオンに吸い込まれ、さっきの姿に戻る。
そして、シオンはゆっくりと右手を掲げ・・・・・・その人差し指で、天を指し示した。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「・・・・・・ねぇ恭文。今日はなんだか、ツッコミどころが満載だったんだけど。」
「奇遇だねあむ、それは僕も思っていたよ。」
「「・・・・・・はぁ。」」
とりあえず、×キャラが浄化された後僕達は街を回りつつ色々な話をした。
チンクさん達も色々言えない事情を感じ取ってくれたらしく、ひとまずはガーディアンの皆との交流を楽しんでくれた。
・・・・・・Wシオンが暴走していたのにはまいったけどさ。というか、なにさあのキャラなり。
「なんでできたのか聞いたら、『お兄様への愛ゆえにです』って二人とも言うもんね・・・・・・」
「止めてあむ、本気で僕も困ってるんだから。」
・・・・・・というか、あれをみたら僕ってまだまだチートじゃないよね。うん、本当のチートはシオンみたいな奴の事を言うんだ。
≪でも、あれはあなたの『なりたい自分』の姿ですけどね・・・・・・≫
≪心の底では、主様もチートになりたいかもしれないなの≫
「いやあああぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!?!?」
「落ち着いて恭文っ!!あぁもう、フェイトさん、恭文をお願いしますっ!!」
「えっ!?な、何がどうなっているのぉぉぉぉぉっっっっっっ!?!?」
(おしまい♪)
あとがき
ジン「はい、という訳で200万ヒット突破記念小説いかがだったでしょうか?お相手は、今回まったく話に出演していなかった俺と・・・・・・」
シオン「皆様、私の活躍はどうだったでしょうか?シオン・ソノバラでお送りします♪」
ジン「・・・・・・とりあえず、作者は何をやっているのかと言いたい。まぁ、200万ヒット突破に何かお送りしたいのは分かったが、なぜ自分の作品の番外編なのかとかな。」
シオン「まぁまぁ、いいじゃありませんか。おかげで、しゅごキャラの私との共演が一足先に見れたんですから」
ジン「外典でもそうそうないと思うけどなっ!?つか、なんで必殺技時に分離してるんだよっ!?」
シオン「お兄様への愛ゆえにです♪」
ジン「それ言ってりゃなんでも通用すると思ってんのかっ!?」
シオン「えぇ、もちろん。」
ジン「・・・・・・頭痛くなってきた。」
シオン「・・・さて、お話の解説を致しますと・・・いちおう、現在進行中の外伝DCDアフターの一幕になるのですよね?」
ジン「あぁ。今のW編が終了してしばらくした後・・・・・・ちょうど、本家とまとのドキたまだっしゅと時間軸は一致するな。まぁ、なぎひこ君がキャラなりできるようになってたりするが・・・・・・」
シオン「まぁ、時間軸的にはIFな展開の可能性もあるという訳ですね。残念です、せっかく外典でも私としゅごキャラの私の活躍がみれると思ったのに・・・・・・」
ジン「いや、本当はありえないからなっ!?だいたい、ギンガさんが仕事なのになんでお前は休みなんだっ!?」
シオン「失礼な、私だっていつもギンガさんといつも一緒にいる訳ではありませんよ?たまたま今回は、一日だけお休みをもらったんです。」
ジン「あ、そうなの・・・・・・いや、すまんかった。」
シオン「わかればいいのです。という訳で、今度フレイホークさんのおごりでデザートをおごってください。」
ジン「・・・・・・はぁっ!?」
シオン「あ、もちろんランスターさんも一緒にですよ?ほら、男の甲斐性を見せてください。既にランスターさんとは連絡を取っておりますから。」
ティアナ『まぁ、諦めなさいジン。』
ジン「・・・・・・不幸だあああぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!?!?」
シオン「嫌ですわ、他の人の決め台詞をとるなんて。それでは皆さん、ごきげんよう。」
(そしてフェードアウト。本日のED:RIDER CHIPS『FULL FORCE』)
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