おつかい勇者♪ 其の二 魔力の使い過ぎか虚ろな瞳の少年の額には大量の汗が流れる。体力的にももう限界である事が体に滲み出ていた。構えるのでやっとな手を虚ろな瞳の少年は天高く掲げた。 「ああぁぁぁあぁぁぁああ!!」 頭上には2階建ての一軒家くらいある炎が渦巻く。 「やれ!」 全ての力を使って青色の炎を放つ少年。リオスはさすがにこれを躱す事は出来なかった。が、リオスを取り巻いて燃え広がった炎が魔物へと飛び移った。 「し、しまった。 お、俺が燃えるぅ」 「今よ。 リオス。 奴に体当たり」 言われるがまま、リオスは体当たりした。 「が、貴様。 何故燃えてないんだ。 くそくそくそぉぉ……、死ぬのは嫌だ嫌だ」 そう、絶叫しながら魔物は燃え上がって灰となって掻き消えた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |