夢幻の唄
気になる言葉
宿泊所はすぐに見つかった。
一泊、5000ルク。この辺りの平均収入15万ルクから考えればさほど高くもない料金だ。
各部屋個室風呂付き、朝食は付かないがさほど、問題ではない。こういう宿の朝食はあまりおいしい物でもないし、それなら近くの喫茶店かどこかで食べた方がおいしいし、値段も手頃。あたしはそう考えている。
小綺麗で個室風呂が付いてればとりあえずあたし的には合格だ。
「しかし、気になるなぁ」
ベッドに横になりつつ、あたしはおもわず呟いていた。
「…お前もこのうさぎを狙いにきたのか!」、あのレヴィン君の言葉。
あたしの他にあれを狙っている奴がいるって事?どういう目的で?というよりあれに何か利用価値があるの?あたしはあれを見つけた場所を知りたいだけ。どんどん疑問が浮かんで来る。
直接、レヴィン君に聞けば分かるかな。少し、不審な人に見られちゃったけど、あたしは夢幻獣が目的ではない事を話せば分かってくれるよね。前向きに考えてあたしは眠った。
そして、この再会がこれからの世界の運命を大きく動かして行く事になる等、この時のあたしは知る由も無かった。
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