夢幻の唄
お互いの逆鱗−其の三
鋭い目付き。
それなりに旅をしてきたあたしも何度か危険な目にあった事はある。
期待外れだった神殿や洞窟等のトラップ、魔物との死闘、または盗賊の襲撃、そして、女性ならではの危険…。
この子の目付きはそれと同等かそれ以上の危険をあたしに感じさせた。
やばいかも。
夢幻獣という未知の物に対しての危険、はたまたこの子自身から感じる危険。
あたしはいつでも逃げられる様体勢を整えた。
どんなに強い力や技をもっていても女が出来る事等、たかが知れている。…この世は不公平だ。
そして、その予感は的中した。
ある意味、世界最大であるかもしれない力があたしを取り囲んでいた。
「ポリス」という名の国家権力である。
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