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Destiny〜if〜
4
目を開けたとき、飛び込んできたのは、あからさまに上空から見た軍港の映像だった。
それが、ニュース映像などではないすぐ身近に迫った現実であることにフレイは眉を寄せた。
「ミネルバだ…降りるぞ」
うなずく間もなく機体は降下していく。フレイを気遣ってか、かなりゆっくりと。
「掴まって」
「えぇ」
MSから降りるとそこは黒山の人だかりになっていた。
ざわざわと声がする
『なんだ?新型か?』
『だれがパイロットだ?』
『後ろにいる女は何者だ?』
さまざまな声の中アスランはヘルメットを脱いだ。
ざわめきが増した
「ア、アスランさん!!?」
一番手前にいた少女が驚愕の声を上げた。
「認識番号285002特務隊フェイス所属、アスラン・ザラだ。乗艦許可を」
周りが人々の息を呑む気配がした。
「ねぇ、さっきの…」
いくぶん甲高い少年の声が後ろの方から聞こえた。
フレイは、そちらへ目を向けた瞬間時が止まって見えた。
(キラ…!?)
東洋系の顔立ち。黒み掛かった髪、どちらかといえば幼い顔が苛立った表情でこちらへ近づいている。
「なんだよ、一体どうゆう事だ!?」
「口の聞き方に気を付けなさいっ!!彼は、フェイスよ!!」
少女のきつい口調にフレイは我に返った。アスランの胸元にあるバッチをにらむ様にみている少年の瞳は紅い。
(キラじゃ、ない)
当たり前だ。…ここは、ザフト基地なのだから。

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