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Destiny〜if〜
動き出す運命
目の前の少年に見覚えはない。だが、『アスラン』という名前には聞き覚えがあった。
キラがうなされて寝言で発した名前ではなかっただろうか。
「ねぇ、アスランって誰?」
「ただの敵だよ」
微かに聞き取れるか否かという声でキラはあの時応えた。その時の泣きだす寸前の歪な顔に、その名前がキラにとって大事な“親友”なんだとわかった。
その時、自分がどう思ったかは覚えていない。親友と敵対して苦しむ彼に優越を感じたのか、哀れみを覚えたのか、復讐に捉われていたあの時の感情はあまりにも辛くて思い出せない。
だけど、その名前は強く覚えていた。あるいは、複雑すぎる感情が強く印象づけたのかもしれない

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あきゅろす。
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