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Destiny〜if〜
6
「なんだ!?」
査問を途中で遮ぎられたイザークは腹立たしげに怒鳴る。
「はっ!管制官の中に特A犯罪者を発見しました」
「なんだって?」
小馬鹿にしたようなディアッカの声。それに反して青くなるリナ。
「誰だ?それは?」
苛立ちを押さえて冷静に問うイザーク。
三者三様である。
そして、連れてこられた少女。
「ローズ…」
「…っフレイ!?」
心底悔しそうに俯くリナ。ディアッカは脳裏にちらつく面影に誰だ?と首を傾げ赤い艶髪に弾かれたように少女を見た。
(AAで銃を向けてきた女?)
そして、イザークは驚きに目を見開いたまま固まっている。鮮やかな艶髪、不安に揺れるアイスブルーの瞳。間違えるはずない、彼女はフレイ・アルスターだ。自分は罪を犯したと泣いていた幼い少女。微かに開いた唇が小さく何かをつぶやいた。
「イザーク…」
管制で聞いた声は幻ではなかったんだとフレイは思った。月光を紡いだような銀髪、処女雪のような滑らかな肌、凍てつく夜空から落ちてきた星の様な蒼い瞳。間違えるはずない、冷たい声や態度に反して優しい瞳の持ち主。

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あきゅろす。
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