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Destiny〜if〜
5
戦闘後、パイロットたちは一箇所に集められ、管制の人間も同様に扱われた。決して不当な扱いではなかったが不安は消えない。
リナは代表者として尋問を受けていた。
「1ヶ月ぶりだな、リナ・カリュンフェイ」
「そうね、イザーク・ジュール」
酸素供給設備、光熱配給設備、水分創造装置など、メイン設備のすべてを制圧され、エデンとしてはプラントの指示に従わざるおえない状況に追い込まれていた。
「だから、言っていただろ!」
怒鳴ると同時にイザークの拳がドンッとテーブルを叩いた。一ヵ月前の条件を呑んでくれてさえいれば、ここの住人が脱走兵でも、無事は保障されていたのに。キリッと爪を噛む。イザークもディアッカもできれば穏便にすませたかった。
「これでは、お前を含めたほとんど住人は銃殺刑確定だぞ!!」
「そうだな」
「リナ、貴様…!!」
一度条件を蹴った以上こうなる事は分かっていた。
「なぁ、リナ。お前がこうなること分かっていて守りたかった相手って誰なんだよ?」
それまで沈黙をしていたディアッカが口を開いた。
一瞬の沈黙の後、リナは意を決したように二人を見た。
「あなた達はクルーゼが何をしたか知っているの?」
二人は気まずげに頷く。ディアッカは、ムゥからお前達は知っておく必要があるだろうと聞かされていたし、(キラの出生に関しては言明は避けていたがそれとなく悟ってしまった)イザークはディアッカとアスランから聞かされていた。先の戦争が一人の私怨によるものだと知ったショックは大きかった。しかも、上層部はそれが火種になるのを恐れ、捕虜であったフレイにスパイ容疑をかけ、死亡の形をとりこの問題を処理している。それに憤りも覚えたが、致し方ない。
「それがいったいど…」
「ジュール隊長!」
イザークの問い掛けを遮るように隊員が部屋に入ってきた。

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あきゅろす。
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