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幼い日
幼い日



初めて、
「保育所」という
小さな社会に出た日、
「必要な事以外は喋らなくていいんだ」と
そう思った

「好きな食べ物は何?」
聞かれ
林檎だったか苺だったか
適当に何か答えた

お誕生会
皆将来の夢を発表していく「ケーキ屋さんになりたいです」
考えた事すらなかったのに何故か言っていた
夢なんか無かったんだな

花があった
綺麗だったから折って、
自分の物にしたかった
「花壇の花を折ってはいけません」
スピーカーごしに注意されて
びっくりして
慌ててグランドの砂を集めて
その小さな山に花を立てた
ある日
保育所から戻ると
曾祖母が死んでいた
火葬されて
骨を拾って
それから
夜の闇を見る度に
自分もいつか焼かれるんだと、
もし生きてるのに死んだと思われて焼かれたらどうしようと
本気で怯えていた
それで寝付きがますます悪くなった

幼い日。
消したいけど消えない
おもいで。




…全て実話です(笑)ガキですが本当にこんな事考えてました。こんな事しか記憶に残ってないので、人から保育所の頃の話を聞かれると、「忘れた」とばかり言っています(笑)

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あきゅろす。
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