詩
ヒトのカタチ
ヒトのカタチ
壊れそうな入れ物に
崩れそうな内容物
ギリギリで人の形を保ってはいるが
このままでは崩れ落ちるのは時間の問題
壊れるならそれでいい
ただ跡形も無く消えたい
ヒトとは難儀な物で
どんなに無になろうとしても
何かを遺してしまう
透明な存在にはなれない
その望みもまた
人として哀しいのだろう
生きるのならば
これ以上独りで支える事が出来るのだろうか
人は一人では生きていけない
独りになるには弱すぎて
弱さを誰にも見せる事すら出来なくて
強がるのも限界だろう
無理矢理に人を気取るのも限界だろう
崩れそうなカタチ
包む存在を
どこかで待っている
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