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雲珠桜は夏に彩る
埋れていた、事実05





ユカは一人首を傾げた。
私だって本に詳しい事は何も知らない。ただ、マルコさんが『超眼力』『超能力』についてその本でちらりと見たと言う事を聞いただけ。………だけど、私以外にこっちに来た事がある人達がもう死んでいたとしても、何か小さなものでも手掛かりがあれば……と。




「……って、え?あれ、」




そう考えたところでユカはハッと我に返った。
………私は今、何を考えていた?
私は何の手がかりを知りたいんだろう。
何の手がかりを知って………そして?
一体何がしたくて?





「………」


「あの本は、母と祖母二人が書いたものなんです」





………どうやら私は上手く、今の心境を表に出していなかったらしい。その代わり、自分の手を固く握りしめてしまっていて、そっと手を開ければそこには綺麗に爪痕が残ってしまっていた。ハッと顔を上げると、人の心境の変化に機敏そうなユニも私の内心の変化に気づいていないようで、思わずホッと吐いてしまった息を潜める。
ユニはそのまま話をそのまま続けた。
勿論話自体も私の想像をはるか斜め上を行く物で、更に私の度肝を抜かれる事になった。





「………」


「………え、ウソでしょ?」


「いいえ、本当です」


「ほ、本当………?私を嵌めようとかじゃなくて?言っておくけど私、すぐそういうの騙されるから」


「そんなこと思ってません」


「………」




ですよね。




「確かに、その本…いや、日記にはそう書いてあったんです」




それは私が生まれる前から直前の、母と祖母の秘密の物語。

ユニのあの小さな口から…ゆっくりと語り継がれた。



******


お久しぶりです、約2ヶ月ぶりのあひるです。本当に長らくお待たせしました。
結果はまだ出てはいないのですが、取り敢えず一区切り付いたので、再び更新再開です!
言いたいことはすごく沢山あるのですが…。詳しい事はもう少ししてから、また別の機会に話したいと思います…T_T





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あきゅろす。
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