雲珠桜は夏に彩る 衝撃事実、教えます07 「へなちょこディーノは現キャッバローネファミリーのボスだ」 「!?うそ…………」 「んで、こいつが次期ボンゴレ十代目」 「あだっ!…………って、叩くことないだろ!?それに俺は、絶対にボスになんかならないー!!」 リボーンがツナを指すと同時に一発蹴りを入れる。ガッと響くその音は、正直物凄く痛そうなのだが、ツナはよくも悪くも慣れてしまっているのか、少し目尻に涙が浮かんだくらいだ。 ………って、ファミリー?ボス?それって。 「あのー、それってなんの組織…………」 「マフィアだ」 「マフィアです」 「マフィア…………だね」 「ですよねー」 衝撃事実その五。どうやらこの集まり…………集団は、各裏社会の要人達が勢揃いしているらしい。 「てことは…………これってマフィアの抗争的な?」 「…………まあ、纏めてしまえばそんなもんか?」 「…………本当に何で私、こんな所にいるの…………」 ユカは走りながら、リボーンの言葉に呆気に取られた。マフィアとはなんなんだ。何でそんなのと皆が関わっている。今の常識だと、子供がマフィアに関わるのが普通なのか?見かけが優しそうな人がマフィアボスになるのが普通なのか? 「あの…………大丈夫ですか?」 そうやって混乱する私に、案じるように声をかけてくれるユニ。この子だってマフィアのボスと思うと、何とも言えなくなる。この際偏見何てどうでも良い。私は…………本当にこのまま、この人たちについていっていいのか。そんな疑問まで浮かんでくる次第だ。 「見えた、ボンゴレ基地だ!」 「ちゃんと転送システムも上にあるな」 「はい!」 「…………」 疑問に対する解答が出ないまま、ほとんど導かれるままに進んだユカ。目の前には、基地と言うにはあまりにもシンプル過ぎる建築物があった。その基地の前には京子ちゃん達や、仲間と思しき人達が集まりだしていた。京子ちゃんとハルが二人して私に手を振ってくれたが…………どうもユカは、苦笑いを浮かべることしかできなかった。 衝撃事実その六。人は見た目によらないと言うが、それは事実だ。 [*前へ][次へ#] |