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雲珠桜は夏に彩る
狙う者と狙われる者08








「?これって、もしかして…………」


「?」


「おーい、ユカちゃん、雲雀さん!無事?」


「あ、ツナ…………」








後ろからの声に振り返ると、ツナや皆がこっちを見て手を振ってくれていた。皆無事のようだ。
私も高く手をあげた。







「こっちも無事d「無事、じゃないでしょ」…………?」


「!?ユカちゃん、その腕…………どうしたの!?」


「え…………うわっ…………!」








高くあげたことにより、袖から露になる腕。
そこにはさっきのアザみたいなのが手首一面に広がっていた。
それは袖から少し見えたのと、比ではない。







「ユカ。ちょっと見せろ」


「う、うん」







ホログラムであるリボーンが駆け寄ってくる。その顔が少し深刻そうなので、ちょっと怖くなった。







「…………これはひでぇな。何か、手みたいなものに強く握りしめられすぎて鬱血してやがる。…………ユカ。覚えは?」


「覚えって言うか…………なんか光に包まれたときに、腕を強くひっばられてて…………。多分、雲雀さんが助けてくれなかったらあそこの崖から落ちてた……」


「!」


「そんで、その…………その手、マーレリングが付いてた。多分だけど」







その言葉には皆が唖然としたらしく、皆驚愕の表情を浮かべていた。







「ユカちゃん!他は…………怪我ない!?」


「え、うん」


「他になんか覚えてねえのか!?」


「特には………光が強すぎて覚えてないし」


「極限にここはどこだー!!」


「ここ?メローネ基地…………って、え?」




「お!お前らこんなところにいたのか!!!探したぞ!!」


「「「「え、ええ〜!?」」」」






なんというタイミング。
お陰でずっと続きそうな質問攻めから逃れることになりそうだから良いものの…………このタイミングは無いだろう。

そこには、まだ来ていなかったはずの………笹川了平が、雄叫びをあげていた。
そして…………こんな調子で私たちは、取り敢えず無事と言うことを確認してから、ほっと安堵に付いた。







痣の事はまだ、よく分からない。
でも…………少なくとも、これが悪い前兆となっていることは確かだった。










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