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雲珠桜は夏に彩る
垣間見える物語の断片08








「リボーンさん…………」


「過去から来たってことはお前の仕業じゃないのか?」


「…………知らない。僕は中三の夏、君達に会ってから君達が関わってきた全ての人をチェックしてきた。過去から来た人たちは皆、その中から抜き出したんだ。だけど…………君は資料の中で一度も見たことがない。僕は知らない人をわざわざ過去から送ってきたりなんかしないさ!」


「え…………じゃあ何で…………」







私は何でここにいるの?








「…………ユカ。お前、ここに来る前「リボーン!」…………?」







ラルが…………凄い形相で此方を睨んできた。これは私がガキだからとか…………そんなことじゃない。
思わず肩を竦めてしまった。
リボーンは流石と言うべきか、身じろぎ一つしない。







「…………なんだ、ラル」


「今はそんな奴どうでもいい!オレが知りたいのは、入江正一がさっき言いかけたことだ!あいつの事なんて後でいくらでも問いただせる!」


「ラル、そんな言い方…………」


「沢田は黙っていろ!」


「…………ラル。だが、」


「リボーン!!」


「…………キャンキャン煩いな。君は捨てられた仔犬かい?」


「なっ…………!」







雲雀さんがラルの方をギラリと睨む。ラルはその言葉になにかが切れたように拳を震わせ、顔には青筋を立てている。
明らかに挑発した雲雀さんは、言うだけ言ったら知らんぷり。
リボーンはそれを見て一つ、ため息をついた。







「…………ユカ。お前の事も気になるが、それは後で聞くことにする。それでいいか?」







リボーンはあの小さい体についている大きな目で私の目を見て言う。勿論そらすことなんて出来ない。
私は迷わず頷いた。








「うん…………それは勿論」


「ラルもそれでいいんだろ?」


「…………ああ」


「えっと…………じゃあ本題に、入っても良いのかな?」








おどおどした様子で正一君が名乗り出た。その姿に、ミルフィオーレにて幹部として名乗っていたときの精悍さや凛々しさは………そこからは残念ながら見受けられない。逆に、自分の性格と違うあの姿を長年演じ続けていたのなら凄い事だと私は思った。







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あきゅろす。
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