THANKS
よん。


「ちょ…依月ッッ!」

耐えられない。そんな表情を見せる茱吏は、俺に必死の抵抗を見せるが…

「ねー、茱吏。拓兄にいいもん貰ったんだ。…使ってみない?」
「…なに?」


と、見せたのは。

「………ひも?」
「今日うちに届いた。縛っても痕がつかねーんだよ。智ちゃんも縛られたんだって。」


茱吏は怪訝そうに紐を見つめる。
当然か。縛られるのは茱吏だもんな。


「…拓真さん、こーゆう趣味あんのか?」
「さぁ?普通だとか言ってるけど。……でもいいらしいぜ?」

ふーん。…と紐を手に取って引っ張る茱吏。
興味が沸いたのか、出所が拓兄って聞いて安心したのか。さっきより真剣に紐を見てる気がした。

ここで拒否られたら来た意味がない。

俺は茱吏の反応をただひたすら待った。


「…で、お前はこれで俺を縛りたいのか?」
「拓兄がいいってゆーし。いつもみたいに普通にするなら…刺激的でいいかな?って。」
「これでどこ縛るんだよ。俺した事ないから知らないぞ?」


無難に手?…甘い?
拓兄に聞けばよかった。
てゆーか。茱吏が縛るとかゆーセックスしてたら、俺がカルチャーショックだ。

とか考えていれば。


「手が動かないっていいのかな。依月、ちょっと縛れよ。」


茱吏が身体を起こして、紐を突き出してきた。



[*←前][次→#]

5/8ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!