THANKS
H‐然SIDE
志信の衣装、志信の衣装〜♪
きっとどれでも似合っちゃうとは思うんだけど、迷うな〜♪
「あ。」
「なに?然。」
今、柊くんと目が合った。
春日部くんにキス、してた!
あの2人、そうだろうなーとは思ってたけど、実際見ちゃうと衝撃的。
それにしてもお似合いだよねv
俺たちは向こうからどんな風に見えてんだろうな〜。
それより今は志信の晴れ着!
「ううん、なんでもないよ。あ!コレどうかな?」
「脚が出ちゃうのはヤダな。」
「脚が出ない衣装〜、あ、コレいいコレ!絶対似合うよ志信vv」
「ん…やっぱり女物?」
まだ渋ってる。
でも何が何でも見たいv
「せっかくなんだから、普段着ないものにしよーよ、ねv」
「もう…変でも知らないからね。」
「それはないよ!!」
俺の勢いに押されるように、志信は個室の更衣室へと消えた。
手伝おうかと言ったんだけど、一人でできるって。
つまんなーい。
待ている間、妄想が広がっていく。
もー絶対綺麗だと思う!
俺が選んだ志信の衣装は何かって言うと〜
…『振袖』です!!
仮装用だからマジックテープで着られる様な安物だけど、薄いグレーっぽい白地に黒のボカシが入っていて、蝶と花の柄。
とても大人っぽい感じv
で、帯は黒。
「然…。」
しばらくすると更衣室の隙間から、志信が小さな声で俺を呼んだ。
「志信♪どう?着れた?」
まだ着替え途中だとイケナイから、そっと中を覗き込んだ。
「……っっ!!」
珍しく絶句した俺に、志信が不安そうに目を伏せる。
「…やっぱり変?」
うっすら桜色に染まった頬が、白い着物に映えて…
「志信!…スゴイ綺麗!」
想像以上の艶姿なのに、やっぱり俺のボキャブラリーは貧困で悔しい。
「本当?」
「ホント!…どうしよう、あんまり綺麗だから、他の人なくなっちゃう。」
「大げさだよ、然。」
うわ…微笑むとかもう、相当ヤバイから!
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