THANKS
A‐然SIDE
今日は志信と一緒に他校の文化祭にお邪魔している。
文化祭といえば文化部にとっても大事な行事。
わが学園の文化祭は、質はいいけど少々お堅くて面白みにかけていた。
そこで文化祭が有名なこの学校へと視察に着たわけだ。
もっとも俺はデートのつもりだけど☆
「どこから見よっか?」
校門で渡された手作りのパンフを2人で覗き込む。
真面目な志信は真剣な横顔。
つい見惚れていたのはどうも俺だけじゃなく、すれ違う他校の生徒も同じだった。
パンフを片手に、結局は順番に見ていくことにする。
屋外の通りには、普通のお祭のように食べ物の屋台まであった。
俺は元からお祭好きだし、なんだかウキウキ☆
だけど、志信には屋台自体珍しいらしくて、アレコレと俺に質問してきた。
ああ、初めて頼りにされてるよ、俺!!(喜)
「わっ、たこ焼きってああやって焼くんだ。」
「うちにもあるよ、たこ焼き器v」
「ホント?すごいねっ。」
「今度一緒につくろーね☆」
「うん、作りたいっ。」
学園のヤツラがみたら、余りの可愛さに失神しそうな志信の笑顔。
無邪気としかいいようがないv
「あっ!」
ドンッ!
うっかり志信しか見てなかった俺は、不覚にも志信が人にぶつかって初めてその存在に気がついた。
ぶつかってしまったのは、志信と同じくらいの身長の可愛い他校生だった。
あ、可愛いといっても男の子だけど。
「「「「大丈夫!?」」」」
余所見をしていたのはお互い様らしく、2人同時に声を掛け合う。
そして、その声が被ったのはぶつかった当人達だけでなく、一緒にいた俺と、相手の連れらしき長身の男も。
おもわず4人で顔を見合わせた。
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