THANKS
B
……と、こうして今に至るわけだ。
「んんっ……、はぁ、ん……っ」
ぴったりと身体に貼り付いたままの制服の上からの間接的な愛撫に、頭の中がぼやけてくる。
「先輩、キモチイイ?」
「知る、か……っ、バカ……」
「素直じゃない先輩も可愛いですよ」
慶介は嬉しそうに、チュッと軽いキスを俺の唇に触れさせた。
俺の脇に手を入れて膝の上から降ろすと自身も立ち上がり、今度は自分が今まで座っていた台に俺を壁向きに押し付ける。
失った慶介の体温と背中を向ける形に、期待と不安が俺の頭を占領して振り向いた。
「……?慶介……?」
「大丈夫ですよ、安心して」
こんな時でも爽やかな笑みをうかべて俺の後ろに跪くと、俺の制服のズボンを器用に足首近くまで下ろし……。
「っ、け、すけ……っ!?」」
信じられずに上擦った声を上げてしまう。
だって、慶介はいきなり俺の後ろに顔を寄せたと思ったら、
襞に舌を這わせてきたんだ。
「慶介っ!?……そ、そこは……っ!!」
ダメ、と言いかけて、ぞくっと身体を這いあがる感覚に言葉がつまる。
それは、今まで感じたことのない快感だった。
「ん……っ、く……んぅ」
濡れた舌先の柔らかさと滑った表面が、襞一つ一つを丁寧に舐め上げられる。
徐々に進入してくる舌先に同時に前も疼き始め、声が洩れ出してしまいだした。
「……はぁ……ぁ、ん……っ」
「……せん、ぱい……」
慶介の熱っぽい言葉と濡れた水音はじかに俺の身体を揺らすようで。
それは、俺の気持ちは余計に高ぶらせる要因になってしまった。
「先輩の、勃ってますよ?感じてるんですね」
「や……っ、だ……はぁん、ぅ……」
広げられ、もっと深い場所へ舌をのばされると、中で蠢くのがリアルに伝わってきた。
ヤバい……奥が疼く。
『早く挿れて欲しい』
そう、言ってしまいたい一方で、こんな痴態を晒している事実がたまらなく恥ずかしかった。
「脚に力入れないと……」
自分の脚が震えていることくらい、わかってるわ!!
余裕のありすぎる慶介の言葉が羞恥を煽られる。
初めての時はこいつだって、あんなにいっぱいいっぱいだったのに……。
俺の方が年上なのに……。
そんなことを思っている間に恥ずかしさがピークになって、悔しさと情けなさが込み上げてくる。
「……んくっ……、ん……っ」
こんなことで泣きそうになるなんてバカみたいだ、俺。
「秋人先輩……?」
心配そうな声をかけられても、こんな惨めな顔を見せたくなくて。
ふいに、冷えた背中に暖かい感触が戻ってくる。
それは、慶介の温度だった。
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