日常 まだまだ師弟関係 年の差 今日、カカシは非番で久しぶりの休みとあり、のんびりと過ごそうと思っていた矢先、ふと慣れた気配が自宅に近づいていることが分かった。 ――たくっ・・・何なの、こんな日に―― カカシは、読んでいた本を閉じ、首元に下ろしていたマスクを顔まで引き上げた。 そのままじっと玄関を見つめていると、間もなくしてインターホンが部屋に響いた。 「カカシ、居るか?」 自分は気配を消してはいない。居るか居ないかなんて気配を探れば簡単に分かることなのに、あの子は律儀にもこちらに尋ねた。 「ちょっと待ってて、今開けるから」 少し小走りぎみで玄関まで行くと、がちゃっと鍵を外した。 ゆっくりとドアを押すと、そこからいつもの無愛想な顔をしたサスケが立っている。 「よぉ・・・カカシ」 「よ、じゃないでしょ。どうした、この休みの日に」 俺がそう問うと、ぶっきらぼうに修行・・とだけ言った。 カカシは眉を八の字にした。 まぁ、サスケから見れば片方しか見えないだろうが、それでもサスケは俺の言いたいことが分かったらしく、 「修行を見てくれるまで帰らん」 と言い出した。 このまま行けば、せっかくの休日が台無しになってしまう・・・。 と、カカシの中にぱっと案が浮かんだ。 「サスケ、いいか自己管理っていうのも修行の一環だ。という訳で、今日は休む。良いな?」 にこっと微笑みながらカカシは言った。 こいつのことだ、真剣に言ったら尚更言うことを聞かないだろうからな。 「・・・分かった」 サスケは小さく声を発すると、何と、ずかずかと玄関から入ってきた。 あまりの奇行にカカシは驚きながらも必死でサスケの服を掴んだ。 「ちょっ、サスケ!!何やってんの?!」 「お前が休めって言ったんだろ」 「ってか普通自分の家で休むでしょ?」 カカシは、サスケを自分の所まで引き寄せると、サスケの両肩に手を置いた。 怒鳴ろうと思い大きく息を吸い込むが、それはため息となって外に出て行った。 「分かった・・。今日は此処で休みなさい」 カカシは力なく言うと、サスケはそそくさと寝室に向かった。 全くこの子は・・・。 ナルトには劣るが予想外な行動をしてくれるよ。 カカシは寝室を覗き込むようにして、ちらりとサスケを見る。 いつものむすっとした顔だが、心なしか何だか嬉しそうにも見えた。 まっ、こんな日があってもいいか・・。 その時のカカシの顔は嬉しそうだった。 ________________________ まだ、出来てない頃のサスケとカカシです。 何だかんだ言ってカカシはサスケに弱いんですよ。 [戻る] |