テストエスケープ宣言(♂風紀委員主で並盛組)
「テスト……鬱っ」
ガンガンと机に額を打ちつける。
このまま意識なくなって気付いたらテスト終わってたとかねーかなー。ねーよなー。
「だあっ、うるせえなまえ!朝から湿気てんじゃねーよテメェ!」
「うっせ…。獄寺はいーよな、成績優勝なんだからよー。沢田や山本辺りは分かってくれんだろ?オレの気持ち…」
無気力、脱力、多分オレの目は今死んでいる。
山本は「そうだな」つって無駄に爽やか笑顔だし沢田は「タイムマシンでテストが終わった未来に行きたい」とかオレと全く同じ意見だ。
ほれみろ。
「じゅ、10代目には僭越ながらオレがまんつーまんでテスト勉強をお手伝いするッス!」
きゃ(照れ)な感じで叫ぶ獄寺にドン引きなオレと沢田、スルーな山本。
「つーか、テメェは風紀委員だろーが。赤点なんざ取った日にゃ滅多討ちだろ!」
「えー…あー…うん…だなぁ…」
オレ死んだな。
まだ死にたくねー。
「まぁ精々殺されねーように勉強するんだな!」
「獄寺ぁ、お前オレの命の危機に随分嬉しそうじゃねーか…。チッ、しゃーねー、流石に死にたくねーしな、いっちょ本気出すか…」
「「「マジか」」」
おい、そんな綺麗にハモるくらいオレが本気出すのが変かオイ!
「つー訳で、オレ明日から一週間学校行かないから」
「それって全テストエスケープ宣言ーっ!?」
盛大なツッコミを入れる沢田にそれは流石に駄目だろーとカラカラ笑う山本。
いや、オレはやるよ。
静かに決意を固めていると一気に周りが静かになった。
あ、獄寺がタバコ落とした。
「今……」
「……っ!」
地を這うような低い低い、殺気の籠もった声。うわぁ、オレもしかしてでっかい死亡フラグ立てた?
「何ていったんだい、なまえ」
最早黒いオーラであなた様が見えません委員長。
「は、ハハハ…」
結局オレが望んだ通り、っつーかそれ以上、1ヶ月病院に入院する羽目になった。
(集中治療室にぶち込まれる寸前まで咬み殺された上に退院した途端追試の嵐って…オレって本当に不憫ー!)
(本当に困った風紀委員だよ)
こんなオレをそれでも辞めさせられないのはきっと何かあるんだよなー。
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