poemU
しるし
名前も知らない
あなたと逢ってから
どの位の月日が流れたのかな
知らぬままに当たり前になっていたんだ
読みかけの本の続きを読むような
僕の名が君の名が
この世界の何処かで呼ばれている
溢れ交える人の中で
僕たちは生まれてゆく
出逢ってゆく
引き裂かれて初めて知ったんだ
当たり前が当たり前じゃなくなる怖さを
読みかけのページにしおりを挟んでいたとしても
もう気付かなくなりそうで
僕の名が君の名が
こんなにそばで呼ばれている
愛している君の中で
僕たちは生きてゆく
別れてゆく
互いに呼び合う
偽物のしるしだとしても
また逢えるそのページを
忘れないように
いつまでも
しおりを挟んだままに
生きてゆこう
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