[携帯モード] [URL送信]
トライアングルバランス_3
「鳥海さん、今日君と同い年の子が面接にくるよ。」

「え?」

「しかも同じ学校、同じ学部。
知ってるんじゃないかな?」

「名前は?」

「オオヤマ エレナさん」


名前と顔が一致しなかったから会うまではわからなかった。




「大山瑛怜菜です。」

そう言って面接に来た女の子は、たしかにうちの学部の子だった。
見たことはある。でも話したことはない。
きっとここでバイトしてなかったらこの先口をきく機会はなかったと思う。

「じゃ、こっちの部屋どーぞ。」
店長はにこやかな顔でその子を奥の部屋に案内する。その子、大山さんはあたしに気づいたんだろう、気恥ずかしそうにこっちに笑顔を向けて店長の後にちょこちょことついて行った。ちょこちょこっていう表現を20にもなる人に使うのはおかしいかもしれないけど大山さんにはぴったりだと思う。
なんていうか…小動物みたいな。ちっちゃくて、かわいくて、見てて癒されるかんじ。
目はぱっちりしてほっぺはほんのりとピンク色。ぷるっとして小さな唇にはグロスを塗ってるんだろう。
身長は150前後ぐらいかな。全体的に丸い。でも太ってるわけじゃなくて、なんて言えばいいんだろ。抱きついたらすごい柔らかそう。


って、あたし何観察してるんだろ…。これじゃ変態なオヤジだよ……。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!