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EVERY DAY
13
「あのね、こいつ、すんごい人見知りなの。
ほら、これ、ね?すごい汗だろ?」
青年の友達は、青年の腕を掴むとみずほに手のひらを見せるようにした。
友達の言うとおり、彼の手のひらには汗がびっしょりだった。

「慣れれば全然明るい奴…ていうかただのバカなんだけど。」

「バカゆーな!」
さっきまで黙っていた青年がやっと口を開き、その反応にあははっとみずほが笑う。

「北沢君、慣れるまで時間はかかるかもだけど、よろしく。」

北沢は笑ったまま話しかけてきたみずほを見て安心したのか、ほっと肩を撫で下ろした。

「寺崎さん、実はいい人なんだね。」

「…………………は?」

「さっきから全然笑わないから怒ってるのかと思った。」


―そりゃ、あんな態度とられたら笑顔も何も出ないよ!―

まるでみずほが冷たい態度をとったような言い方をするので思わずそう口に出しそうになった。
でもこのタイミングで言えばきっと北沢は怯えて話さなくなると判断し、腑に落ちないながらもなんとか押さえる。


周りでは各々バドミントンをし始めており、時々こちらに向かってシャトルが飛んでくるので一つ一つ掴んでみずほは返してやった。


「俺のことはケンでいいよ。賢一郎だからケン。」

「あぁ、あたしもみず―「それじゃ、ケンって呼ぶわね。」」


突然横から割り込んできた女性に賢一郎は撫で下ろしていた肩を再び強ばらせた。
恵里だ。
恵里はみずほと賢一郎のちょうど間で腰に手をあててどんと仁王立ちしていた。

さっきまで恵里とケンカしていた達二はというと一年生だろう、私服の二人組と何やら話している。
突然の邪魔が入り、決着がつかないまま終わってしまったのが納得できないようだ、恵理はすごい剣幕である。


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