EVERY DAY
06
二人共が食事を済ませ、少し話していると時間は12時45分を回っていた。
「そろそろ時間だし、大ホール戻ろっか?」
みずほが立ち上がって荷物を持ち、食器の乗ったトレイを掴む。
「あーやだなぁ。またあの長ったらしい説明するとこ戻るんだ…。」
恵里もしぶしぶ立ち上がる。
だが次の説明は資格や検定の話を大まかにするだけで約30分ほどで終わった。
これからはそれぞれが分けられたクラス教室へと移動することになる。
自分のクラスや移動する教室は各々、配布された資料のなかのプリントに書かれていた。
分け方はランダムらしいが、みずほと恵里は同じ5クラスになった。
一回生にはゼミがないため、この1年間は30人ほどの集団、“クラス“がゼミの代わりとなる。
今度の教室は大人数が入る大ホールと違い、高校を思い出すような小さな教室だった。
席は自由だったでみずほ達は隣同士に座った。
13時45分になると男子学生が一人教室に入ってきた。
その男子学生は先程食堂の前でチラシ配りをしていた、達治だった。
達治を見るやいなや恵里の顔が歪んだ。
―げっ!またあいつ―
と心の底できっと思っていることだろう。
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