EVERY DAY
19
「ついさっき、すぐそこのスーパーに買いに……ね。」
えらく遅いみずほの帰りはそういうことだったのだ。
「酷すぎる…!!
みずほの作ったお粥が食べたかったのに…。」
あんぐり開いた雅哉の口がパクパク動く。
「ある意味あたしが作ったお粥だよ。」
そんな雅哉にみずほが笑顔を向ける。
「レトルトが手作りなんて俺は認めない…!!」
必死に抗議する雅哉だったが
「はいはい。
もったいないから全部食べてね。」
と、開き直ったみずほにあっさりあしらわれてしまった。
「もういいよ!みずほなんか知るかーッ!!」
雅哉はやけになって椀の中の粥を一気に口に含んだ。
「よし。じゃああたしは帰るね。」
雅哉の手からレンゲと空になった椀を取ると盆に乗せて立ち上がる。
「んほほほっ!?」
口いっぱいに粥が入った状態で声を上げたため、何を言っているのか全くわからない。
急いで飲み込むが、かなりの量だったので例え喉に通りやすい粥であっても少々キツかった。
「もう帰るの!?」
「みずほなんか知るかって言ったの、どこの誰だったっけ?」
今更雅哉がしまったという顔をする。
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