EVERY DAY 15 「そゆの人に見せるの嫌じゃないんですね。」 雅哉は落ち着いて聞いたが、 「敬語はいいって言った で しょ」 早妃に人差し指でつんと額をつつかれ、再びガタガタ固まってしまった。 みずほは二人のやりとりを見ながら一人黙々とクッキーを食べている。 と、突然早妃の携帯が鳴り始めた。 「あらあらっ、ちょっとごめんなさいねぇ。 はぁい、もしもし?」 早妃がその場で電話に出る。 「…ねー、俺らいつここから出られんの?」 早妃に聞こえないように雅哉がみずほに話しかけた。 「向こうの気が済むまでじゃないの。」 冷めた様子でみずほはクッキーを食べ続ける。 「何度も言ってるけど落ち着きすぎだよね…みずほ…。」 はぁ…と呆れて雅哉がため息をついた。 「…あんたもあんたでびびりすぎたよ。」 「うんうん、今ね、お隣さん達とお茶してるのよ。すごくかわいい子達でね〜。」 早妃の声が聞こえてくる。 [*前へ][次へ#] |