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EVERY DAY
11
「……………。」

みずほの怒りは頂点に達していたのか、ふーっふーっと
息が鳴っていた。

少し経ってから放心状態だった雅哉が意識を取り戻し、壁に刺さった包丁をゆっくりと抜いた。

その包丁を流し台に置いて、みずほを刺激しないように近づいた。

「じゃー、一緒に作ろっか。」

壁に刺さった包丁をそのまま使うわけにもいかないので洗剤で洗い流し、みずほが握っていたじゃがいもを取る。

「ほら、お手本見せるから、君も包丁持ちなさい。」
さっきまでヘラヘラしていたくせに突然雅哉の顔は真剣になった。

みずほはプッとふき出し、「何その豹変ぶり」と笑った。



――――― ―― --




「おいしい…この味噌汁。」

「だろー♪俺味噌汁作るのちょー得意なんだよ」

「あはは、おふくろの味?」

「違うけどまぁそんなかんじ♪」




結局晩ご飯は二人で作り、こうなるなら自分んちで作って食べればいいのに…とみずほは思ったが、料理を教えてもらっている側なので、文句は言えなかった。


雅哉は一人初めての共同作業だの何だの言っていた。



出来上がったのはご飯、味噌汁、鮭の塩焼き、サラダ、といった和食だった。

意外にもおいしかった。





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