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EVERY DAY
08


「さっちゃん、今日休みだよね?」

携帯を握りしめたままみずほが雅哉に聞き、

「今日何曜日だっけ?」

雅哉が聞き返す。

「水曜日。」

「うん、定休日。」

雅哉のその返事を聞いてみずほは安心した顔をふっと見せると携帯を耳元に当てた。

どうやら早妃に電話しているようだ。


みずほが電話している間に、恵里は買ってきた食材をスーパーの袋から出し、準備を始める。

ガサガサという音を聞きつけて雅哉がすぐさま駆けつける。

「俺も手伝うよ!」


「ありがと。もう5時だし!急がなきゃねー。」
恵里は腕まくりをすると米を研ぎ、雅哉は先ほど恵里が洗った野菜を慣れた手つきで切っていく。

「さっちゃん、留守電だったよ…。」
しょんぼりしたみずほが台所へと顔を出し、夕飯作りに参戦する。


「じゃあみずほ、ジャガイモ切って。」

雅哉から皮の剥かれたジャガイモが手渡される。

「……………。」


―またジャガイモか……。―
この部屋に来た日にジャガイモと格闘したことがふと甦る。

みずほ一人、鬱蒼とした気分で雅哉を見ると、雅哉は気にも留めてなかったので、どうやらジャガイモとのことは忘れているようだ。




みずほは気を取り直して、包丁を握り、じゃがいもを切――


「わーーーーっ!!」


突然雅哉が叫び出し、恵里とみずほは驚いて手を止める。


「なになに!?」
サラダ用のゆで卵を作ろうとしていた恵里は危うく生卵を落としてしまうところだった。



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あきゅろす。
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