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狼の鳴く静夜



「………。」

「まぁ頭木相手だ、無理もねぇ。
おい、コイツ脱がせろ。」

「はっ!!」

ボディガードの奴が俺の服に手をかける。は…!?何言ってんだコイツ!?

「く、組長!!コイツの無礼が気に入らなかったのであれば、連れてきた私の責任です!拷問をするのであれば私を!!」

高城がボディガードを止めるように言った。何でこんな良い奴なのにヤクザなんかやってんだよ。
そんな事してる間にも、ボディガードは
既に俺の上半身を裸にしていた。
腹のせいでまとも抵抗出来ない俺を見て、組長はくくっと笑った。

「無礼?拷問?誰がそんな事言った?」

俺の目を見ながら言ったので、高城に向けてなのか俺に向けてなのか分からなかった。ボディガードは更に手を進め、ズボンを脱がしにかかった。

「やめろ、気色悪ぃ!!」

俺は身体で抵抗出来ない分、出来るだけ
口で抵抗した。
組長は鼻で笑うとボディガードに言った。

「続けろ。小僧、名前は何だ?
言えば止めてやる。」

「なっ…、……楼巳、蘭だ。」

「ロウミラン?お前日本人か?」

聞いた事ない苗字だと思っているのだろう俺もあまり好きではない。
ちなみに俺は少し日本人離れした顔では
あるものの、ハーフでもなければクオーターでもない。純血の日本人だ。

「当たり前だろ。」

「ふん…、さっさと脱がせ。」

「おい!!約束が違うっ…つぁ…!!」

抗議しようとしたその瞬間、組長が俺の腹を踏みつけてきた。
ゆっくりと体重をかけていく。

「ぐっ…あぁッ…はぁっはッ、つ…!」

その間に下着ごと下半身の服を脱がされた何で今日会ったばかりの奴らの前で裸に
ならなきゃいけねぇんだよ。
俺が組長を睨みつけていると、組長が高城達に向かって口を開いた。

「高城、頭木、下がれ。
あと本山、お前はコイツ縛ってから去れ」

「はっ!!」

高城達はすぐに部屋を去っていった。
高城は最後に横目で俺を見てから出て行った。そういう情けはいらねぇんだよ。
ボディガードの男、本山は俺の腕を後ろに括り付けてから出て行った。
腹の皮膚が後ろに引っ張られて痛い。

「いいなその姿。顔も嫌いじゃねぇ。」

「キモいんだよてめぇっ…!!
何する気だ変態野郎が!!」

「お前は戦闘には長けているがもう少し
素直になる事も必要だと思ってな。
今日から俺の猫になってもらう。」

「はぁ!?勝手にきめっ…んぅ…ッ」



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