狼の鳴く静夜
10*
頭木は笑いながらそういうと、苦しむ俺に更なる試練を与えた。
ス…
「んやぁっ…っや、頭木っ…」
「何だよ、興奮してんのか。可愛いねぇ」
するりと浴衣の間から入れられた手が中心部分へ引き寄せられるように触れた。
その瞬間、電撃のような刺激が身体中を
駆け巡り、背筋が湾曲した。
俺のその行動に対しても頭木は笑い、今この全ての状況を楽しんでるようだった。
下着の上からやわやわと揉まれる。
それだけでつま先がピンと伸びて、背筋がわなないた。
すぐ近くに片瀬がいるということに、若干の抵抗の心がおれずに済んでいたが、快感に呑まれやすいこの身体は、これからどうなるかなんて知ったこっちゃない。
やがて手は先に進んで、溝を弄ってきた。
「あっ…だ、めっ…や、片瀬…がっ」
「組長?大丈夫だ、あの人一回仕事すると周り見てなくなるからな。でも、出来るだけ声抑えろよ。その方がバレねぇで済むし、燃える。」
俺は必死で、片瀬にバレないように片手で口を抑えて、もう片方の手で頭木の手を
阻止しようとした。
「そういうこと、するんだな…。」
「え、やっ…っ……!!んふぁッ!」
マズい、大きい声が出た。
しかし、片瀬の部屋からは何の物音も無かった。気付かれていないのか?
今まで下着の上から、しかも優しく触っていた頭木の手が、急に直に触ってきて、しかも溝を爪で抉るように弄った。
身体の力が抜けて、まるでなされるがままのように、身体を投げ出している。
ぐちゅっ…ぢゅっ…
「んふぅッ…んんっ!!あ、んっ…!!」
俺は頭木の肩を掴んで首を振った。
このままやり続けられたら…俺、もう
「イッちゃいそう?」
まるで、いたずらに成功したかのように、頭木がにぃっと笑う。
必死に首を横に振るが、頭木は見えていないのか、再び愛撫を始めた。
「かし、らぎっ…頭木っ…だめ、も…っ
やめっ…て、あぁっ…んッ」
「本当にその顔誘ってるとしか思えねぇ。よし、ラストスパート。」
頭木はそう言うや否や、扱くスピードを早くした。
部屋は淫らな水音が支配した。
俺の腰はビクビクと震え、もう限界なんだとわざわざ身体が教えてくれる。
「もっ…むりッ…」
「イケよ。見ててやるから。」
最後にグリッと尿道に爪をたてられれば、
「かしらッ…ぎ、んぁああっ…!」
ドピュッ…!!
勢いよく精液が出た。
俺、また男にイカされたのか…?
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