93゚ (10) 「あの…どういう意味ですか?」 気になって聞いてみると、気付いたようにいつ 「そっか…外部生だったね。あのね、クラスは学力、地位、寄付金の多さで決まっているんだ。A組は一番この3つが揃っている人達。B組はまぁまぁ普通に揃っている人達。C組はあんまり揃っていない人達。D組は論外。僕はそんな決め方、いけないと思っているんだけどね…。でも随分、良い方になったんだ。理事長が変わったからね」 人懐っこい笑顔を見せて、教科書を持っている手を変える 良い先生の担任にめぐりあったようだ 「で、俺はA組でしたっけ?」 「うん。そうだよ…でも、詩遠君からの寄付金が膨大に納められていて…そんなにお金持ちなの?」 幸慈め…… あんまり目立つことはしたくないって言ったのに 只でさえ、こんな季節外れの外部生なのに 「えー…あーや、そんなでもないですよ?」 そうかなぁ?と首を傾げる先生を、無理矢理納得させて先を急ぐ これ以上探られると、組のところに居候中ですってバレちゃう クラスに近付くにつれ、心臓がバクバクしてくる 上手くやっていけるかなぁ? あ、志紅ってどこのクラスなんだろう そう考えている内に、A組の前まで来てしまった [←][→] [戻る] |